僕はまだ君を忘れられない１ ページ7
十年前、俺はあのくそ爺とともに、バラティエで修業を積んでいた。
そんなある日、一人の女と一緒に、同い年くらいの女の子が来た。
女はじじぃの古いなじみらしく、その娘を家の事情があるから預かってほしいのだという。
俺はその時、女には全く興味がなかった。それどころか、女なんてよわっちくて邪魔なだけだとも思っていた。
「よろしくお願いします！」
はきはきとした声でそいつはそう言った。
「Aと言います！ねぇ、あなたの名前は？」
にこにこしながら後ろに手をまわしたAは俺の近くまで寄ってきた。
「サンジだ・・・・。」
正直めんどくさかった。
こいつ料理できんのかな・・・。
できなかったらなんて言ってやろうか・・・。
「そっか、サンジか・・・。じゃぁ・・・・・・さんちゃん！よろしくね！！」
「な？！サン・・・・？！？！？」
その日から、Aは俺の後をいつもいつも追ってきた。
「ねぇね、サンちゃん！」
「だぁぁ！！暑苦しい！！どっか行ってろ！！あとその呼び方やめろっつんだ！！」
しかし、Aの料理の腕はというと、びっくりするほどうまくて、認めたくないけど、その腕はスイーツに限って言うと俺よりも上だった。だから、初めに考えていたように「俺の方がうまい」
と、からかってやることが、できなかったのである。
それが、１０歳の夏だった。
僕はまた君を忘れられない２→←僕はまだ君が忘れられない〜序章〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひゆまる - ﾏﾘﾓさん» ほんとうですか?!
ありがとうございます!!(涙)期末テストも無事(?)に終わったので、更新がんばります!! (2014年7月14日 13時) (携帯から) (
レス) id: a0a7e75e74 (このIDを非表示/違反報告)
ﾏﾘﾓ - 作品読みました!! 切なくてでも最後は想いが通じる…凄いよかったです!! これからも頑張って下さい! 応援してます!! (2014年7月9日 21時) (携帯から) (レス) id: 5cf45158eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
