24.恋の残酷さ ページ24
「また明日！二人ともまた喧嘩しないでねー！」
そんな言葉を玄関先で投げ交わし、私と真冬はいつものように一緒に帰る。
道を歩いていると、天宮くんと初めて会った場所を通りかかった。……まだ出会って間もないのに、すごく懐かしい。
「A……翔太くんのこと好きなの？」
『………………へ！？』
私の顔は真っ赤に染まり、心臓がばくばくと鳴り始める。
は、はぁぁぁぁ！？！？なんで！？天宮くんは多才で、モテモテで、性格も優しくて！……
そんな人が、私みたいな腐った人間と結ばれるとか、ないない！……
「好きなんだね、顔見てわかるよ」
『…………ま、まぁ、…………そ、そうだけど、……』
人差し指をいじいじさせて、拗ねたように話す私。
横目で真冬を見てみると、寂しげに地面のアスファルトを見つめていた。
「恋って、……本当残酷だよね」
『……………………は？』
「気づいたら、好きな人が他の人に恋してるんだもん」
……真冬、…………まさか、アンタも恋してるの？
夕焼けのせいなのか、真冬は頬をほんのりと赤く染める。
私はそんな真冬に何か言葉を投げ掛けてあげようとしたとき、
「…………あのね、…」
下を向いていた真冬は立ち止まり、上を向いて決心した瞳でそう話す。
私はなんなのだろうという緊張が心に浮かんで、ただ真冬を見つめていた。
「……………僕、……」
.
.
.
.
.
そう、真冬がいいかけたときだった。
どこからかﾌﾟﾙﾙﾙｯと携帯音が鳴り、私のだと思ったら違う
気づけば真冬は応答していて、耳にスマホを当てていた
「…………はい、もしもし……お父さん？どうしたの？」
な、何話してるんだろう。あ、あのね？真冬の両親って超かっこいいんだよ
私たちは幼馴染みといっても、真冬が小学１年の時この町に転校してきただけなんだ
「……あぁ…………うん。わかってる。もう荷物はまとめてあるよ……うん……」
荷物？どこかに旅行とかいくのかな？
「…………うん、また…」
そう思っていると、真冬は電話を切る
『何話したの？』
「…………秘密」
真冬は人差し指を唇に当てて、嘆くような微笑みを浮かべた
……ちぇっ、つまんないの
そんな私は呑気でいた。これから起きることなんて知らずに。
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つむぐ - やのさんの作品、どれも面白かったです！別垢になってもずっと応援してます！お疲れ様でした！ (2020年8月11日 18時) (
レス) id: 88b02305d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきか - 小説の最後の意味教えてほしいです (2019年10月27日 21時) (レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
ヽ(・∀・)やぁ - お久しぶりです。受験勉強で見れてないうちに...。新しい垢見つけたらコメントしますね！ずっとずっとやのさんの作品が大好きです！ (2019年7月9日 6時) (レス) id: f277aaf274 (このIDを非表示/違反報告)
ここね(プロフ) - あなたの作品が大好きです！今回の作品も号泣させていただきましたw別アカになろうが必ず見つけ出します！ (2019年6月16日 9時) (レス) id: f16806af0a (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 今作も遅くなりましたが、読ませて頂きました。最後のつっかえる感じがとても好きです。また、貴方の書く作品に出会えたら嬉しいなと思います。お疲れ様でした！！！(^^) (2019年5月5日 23時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
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