4.画鋲を添えて ページ4
『…………はぁ?』
「……うっわ、ゴリラいじめられてんじゃん……かわいそうに、」
『巨人は人を見下すのが大好きなフレンズなんだね!』
「ちょっとサッカーしようお前ボールな」
えーっと、何があったかって言うと、翌朝真冬と登校して靴箱を見てみると、上靴の中に画鋲が盛りだくさん合った。
……てかほんとになんなんこれ、「上靴セット〜画鋲を添えて〜」みたいなやつか??あ??
「……今回は一筋縄ではいかないらしいね」
突然隣で低くなる声に私は唖然とする。
…………………………………え?
『は?ついに頭おかしくなったか?……あ、ごっめーん、もとからおかしかったね』
「君って本当にゴリラだよね。あぁでも比較されるゴリラが可哀想だ。ごめんねゴリラ」
『ゴリラもこんな可愛くて美人な私と比較されるなんて幸せ者だわ』
…………でも、どうして画鋲を添えてとかそんなこと……。……あ、私が美人過ぎて嫉妬しちゃった的な!?
…………ないな。うん。
すると、真冬は私に背を向け始め、こう低い声で告げた。
「………上靴のこと、先生にいってくるね」
『え、いいよ画鋲なんて捨てればいいだけのことだし』
「……でも!……」
真冬は真剣な顔をして振り替える。
……昔っから、真冬は心配性なとこは変わらないんだよなぁ……。
私は真冬の頭をくしゃくしゃと撫でて、にっこり笑った。
『たった1つの嫌がらせで熱くなりすぎ。それに大丈夫だよ。私強いし、』
「いくらゴリラでも、……こんなの……」
『そんなのいいんだよ!……………………って、は??』
やべ、なんか一気に真冬が憎たらしく思えてきた。
「こんなのって、……ゴリラに裸足で地面に這いつくばれっていってるのとおんなじじゃん……」
『画鋲投げたろか??』
「わ〜、ゴリラの反逆だぁ〜」
先程の苦しそうな顔とは打って代わり、嘲笑うかのように私を罵倒する真冬。
……ダメだわこいつ。ちょっとでも優しい幼馴染みだなとか思った私がバカだったわ。
……まぁでも、少なからず真冬の性格上心配かけてると思うし、早いところ犯人見つけて説得しなきゃだよね。
よっし!今日も一日、頑張るぞい♪
「きも」
『○ね』
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つむぐ - やのさんの作品、どれも面白かったです!別垢になってもずっと応援してます!お疲れ様でした! (2020年8月11日 18時) (レス) id: 88b02305d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきか - 小説の最後の意味教えてほしいです (2019年10月27日 21時) (レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
ヽ(・∀・)やぁ - お久しぶりです。受験勉強で見れてないうちに...。新しい垢見つけたらコメントしますね!ずっとずっとやのさんの作品が大好きです! (2019年7月9日 6時) (レス) id: f277aaf274 (このIDを非表示/違反報告)
ここね(プロフ) - あなたの作品が大好きです!今回の作品も号泣させていただきましたw別アカになろうが必ず見つけ出します! (2019年6月16日 9時) (レス) id: f16806af0a (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 今作も遅くなりましたが、読ませて頂きました。最後のつっかえる感じがとても好きです。また、貴方の書く作品に出会えたら嬉しいなと思います。お疲れ様でした!!!(^^) (2019年5月5日 23時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
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