13.ウザい ページ13
「上級貴族の吸血鬼である俺を魔物呼びなんて、君、いい度胸してんねぇ？……」
「ふふっ、おほめいただきありがとうございます。上級貴族の吸血鬼さん？」
二人は火花を散らしてにらみあう。
私はこんな状況下の中、何も出来ずただ立ち止まっていた。
ドSとドSの対決や……なんて思いながら。
「ごめんね、俺、優しくないからこのままいくと戦っちゃうかもよ？」
「いいですよ？それを想定した上で貴方と話していますから。」
二人がそう言い合っている中、副会長が私に近づいた。
そして、私に耳打ちをするように耳に口元を近づけた。
「……ここは危ないよ。逃げよう？」
そう囁き、副会長は控えめの笑顔で私に手を差し出した。
この手を受け取ってしまったら、私はどうなってしまうんだろう。
『……でも、』
生徒会長とそらるはいつまでも論争をしていて、全く終わる気配がしない。
だけど、いつ戦いになるのかが怖かった。
そしてふと、思い出したのだ。
……吸血鬼は勇者の光に呑み込まれる。と。
勇者が生徒会長だとしたら、そらるはどうなってしまうんだろう。
私はそれが怖くて怖くて堪らなかった。
「……よし、じゃあ勝負しようじゃないか」
「ふふっ、やっとですかあ？……」
すると会長は手の平から槍を取り出して、そらるに向けた。
『そらる！……』
私は焦ってそらるの名前を呼ぶと、そらるは私をみて人差し指を口元につけた。
……え？
そらるの反応にキョトンとしていると、
「……あっれれー？俺、勝負しようとはいったけど、戦おうなんて言ってないよー？あれれー？日本語とおってる〜？」
「……………は？」
うっっっっっっっっっわ！！ここからでもうざさアピールが伝わるわ！！
ヤバイよ！生徒会長ヤバイよ！！めっちゃﾋﾟｷﾋﾟｷしちゃってるよ！
「え、…………」
隣では、副会長がその発想はなかったと呆然としていた。
まぁ、あいつドSだし……
.
.
.
.
「……俺と遊ぼ？生徒会長と副会長さん」
満足感で一杯なのか、そらるはにんまりと笑って、周りを唖然とさせていた。
てか、言い方よ……(泣)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 885人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ましゅ - そらる吸血鬼えろるすぎやr((( めっちゃ好きです！！ (2022年7月17日 9時) (
レス) @page35 id: de60ba5332 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 440票目ゲット!シャー↑ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 86451e69dd (このIDを非表示/違反報告)
利闇涙(プロフ) - 初コメ失礼します！めっっっっっちゃ感動しました！とても面白かったです！完結おめでとうございます！お疲れ様でした！ (2019年5月11日 12時) (レス) id: da6ca6fcda (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» おぉぉぉぉwwありがとう！！wwあんまりやると怒られちゃうかもだから気を付けてね！w(でも小説の感想だからワンチャン大丈夫かもw) (2019年3月30日 0時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - うらたん、いい人だったw吸血鬼、萌えた(萌えはてたわ)私も長々とコメしてるやつにちゃんと返してくれるやのん好きよ← (2019年3月30日 0時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
