11.ギャップ萌え ページ11
『……お、おはよ、……』
ガラリと教室のドアを開けると、さっきまで騒がしかった教室が一気に静まり、私に視線が集まる。
え、なに、え?ちょっ、え?
な、なんで私みられてるの?あ、前髪が変だからか、そうかそうか。
『……死にたい』
「いや唐突すぎ」
そう超小声で呟くと、そらるは私に突っ込みをいれる。
するといろんな人が立ち上がり、私に近づいてきた。
え、何々?……
そう思って怯えていると、
「ねぇねぇ!佐藤さんだよね!?どうしたのその顔!!」
「前髪切った?超可愛いんだけど!!」
『あ、え、えっと、前髪勝手に切られて……』
男女問わず話しかけてくるので、私は少しおどおどとしてしまう。
そう、勝手にきられ……あれ?そらるは何で私の前髪を切ったんだ?
……もしかして、私のため?
私はそらるの方を見てみると、そらるは少しほほが赤くなって、私から目をそらしていた。
……なんだ、優しいところもあるじゃん。
私はクスッと自然に口角が上がり、そらるのことを感心したのだ。
「今日の放課後遊ばない?こんな可愛い佐藤さんなら大歓迎だよ!」
「いやいや!俺たちとカラオケ行こーぜ!!」
う、うへぇ、……私の知らない世界のお話だ……
これ、引き受けた方がいいのかな?
とそらるの方を横目でちらりと見てみると、
そらるは私の視線に気づき、首を左右にふった。
『ご、ごめんね、……私、放課後は忙しくて……』
「えぇ?そうなのか?……」
「そっかぁ、……また誘うね!」
皆は少し寂しげに席へ戻っていく。私はそんなみんなに手を少し振って苦笑いをしていた。
人付き合いって、以外と大変だなぁ……
そう思った今日この頃です。
「放課後は俺との時間なんだから、他の人に奪わせちゃダメでしょう……?」
隣では人差し指を口元に当てて、ニヤリと笑っているそらる。
不覚にも、その微笑みが私の心を締め付けた。
『……そ、そう、』
私はそんなそっけない返事をして、席に座った。
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ましゅ - そらる吸血鬼えろるすぎやr((( めっちゃ好きです!! (2022年7月17日 9時) (レス) @page35 id: de60ba5332 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 440票目ゲット!シャー↑ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 86451e69dd (このIDを非表示/違反報告)
利闇涙(プロフ) - 初コメ失礼します!めっっっっっちゃ感動しました!とても面白かったです!完結おめでとうございます!お疲れ様でした! (2019年5月11日 12時) (レス) id: da6ca6fcda (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» おぉぉぉぉwwありがとう!!wwあんまりやると怒られちゃうかもだから気を付けてね!w(でも小説の感想だからワンチャン大丈夫かもw) (2019年3月30日 0時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - うらたん、いい人だったw吸血鬼、萌えた(萌えはてたわ)私も長々とコメしてるやつにちゃんと返してくれるやのん好きよ← (2019年3月30日 0時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
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