そらるを守りたい。【そらる】

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「こらA！起きなさい！」








……ん？







私は驚きバッと起き上がる









『……え？』









辺りを見渡すと、私の部屋とお母さんが見える









『あ、あれ？……夢でも見てるのかな』









そう思い、背中を倒して眠る









「……って！おきろぉぉぉぉぉ！！！！！」







『は、はいぃぃぃ！！！』









……はぁ、びっくりした……








私はお母さんの叫びで起き上がる









「遅刻するわよ！」









『いやいや、私もう社会人だよ？』









なにいってるのお母さん









「……は？あんたこそなにいってるの、学生でしょ？」









と、かけてある制服を指差す









……え









「とにかく！早くいきなさぁぁぁぁい！」









『わ、わかりましたぁぁぁぁ！！！』









私は反射的に押され、学校にいくことになってしまった









ーーーーーーーーーーーーーー









私もう社会人なのに、なんで学校なんか……







なんて、ため息をはいて外に出ると

　









「……あ、A、おはよう」









・









・









・









・








・









『……へ？』








目の前にいるのは、




　


寝癖のついているふわふわの黒髪、
雪みたいに真っ白い肌、
たれ目だけど優しい細い目、









……そらるだ……









そう思うと、涙ぐんでしまう









『……本当に、そらるがいる……』









私は泣かないように涙ぐんでいる目を擦る









「え？何？」








そらるは苦笑いを浮かべて返事をする









『……でも、なんでそらるが……』









卒業式、そらるは死んだはず……








「いや、いつも一緒に登校してるじゃん」








……いや、そうだけど……









『今日って、何月？』









「？


2月だけど、なに聞いてるの？」









……え？









『それって……卒業前……』









「うん、そうだよ？」








……それじゃあ、ここって、……









私はまた、周りを見渡した。









変わらない、数年前の街だ









信じられなかった。









こんな、こんなこと、……








……そうだ、








3月にそらるは轢かれた。









今は2月、残りの一ヶ月、そらるを守ろう。









絶対に、死なせないように___

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