【歌い手】能力なんかなくたって

新しい能力 ページ31

響希さんの文字は首筋の横らへん






血まみれの鉄臭い床に座り、確認する









『「力」？……』







まさか、






『響希さんの能力って、幻じゃなく、身体強化なんじゃ……』








素手で人を倒せるのも辻褄があう







「ねぇA……わしは、わしはどうすればいいのかな、




先生呼んだら、処罰されるのかな」







悲しそうにそういう響希さん、







『大丈夫、私が何をしてでも守るから』







私は響希さんの両手を握りしめた








『響希さんがもし、処罰や退学やらされるのなら、私も一緒にされる。これで安心だよ？』







私はそうにっこり笑う







響希さんは嬉しそうにして、照れていた








「ありがとう！……そういってもらえて、タピオカ飲んでいるよりうれしい！……




あ、A、響希さんじゃなくて、棗って呼んでよ！」







『……棗？』






私は言われた通り呼ぶ







すると棗はﾊﾟｧｧｧっと明るくなり「うん！」と頷いた









「……響希さん、涼華さん、理事長がおよびですよ……って、きゃぁぁぁぁぁぁ！！！誰かぁぁぁぁ！！」








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「これはどういうことかな？響希くん」








「……前部、わしが悪いんです。能力がなんか変わって、怒って暴走しちゃって、……」







そのあと、服を着替えさせられ、理事長に呼ばれた







『私にも責任があります。処罰はこの子だけじゃなく、私にもされる権利はあります。』







伊東司にそう告げる









すると伊東司はこういった









この言葉は、私と棗の人生を大きく変えたんだ









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「なら、貴方たち二人はSランクになりなさい」

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