【歌い手】能力なんかなくたって

能力なしの対決 ページ15

もう

すると、二人は笑った






「な、なにいっとるん？wwwEランクが倒せるわけないやろ？wwww」




「せやで？wwwまずはSにあがってもらわなwww」






二人は私をバカにしたように笑った






Eランクだから負けると思ってるんだ、






『あれ？怖いんですか？Eランクで2対1なんて、楽勝で勝てますよね？そんな勝負も見捨てるんですか？』





二人と同じように私も二人を煽った







響希さんを傷つけた代償は高くつくから









「こいつ……


ええで、戦ったる！」








すると折原千羅は辺りにたくさんの電気を産み出した






びりびりと周りが響く








「きゃぁぁ！！！」という悲鳴がうるさくて仕方ない









私は息を吸ってすぐに避けた






「チッ、すばしっこい奴やなぁ、」






月崎志麻はそう呟くと紫色の毒を私に向けて総攻撃してきた








電気と毒……いいね、楽しそう








私は避けながら月崎志麻の背後に立ち回った







「！なっ！……」






『ごめんなさい、生憎、体術では負けなしなので』







能力もだけど……いや、戦ったことねぇな








私はそうぶつぶつと思いながら、月崎志麻を蹴ろうとした








……だけど






『……なにこれ、









一ノ瀬彼方』






私の足には、水のリングが回って自由に動かせない









「だから前もいったでしょ？こんなことして響希が喜ぶわけないじゃん」







「……え？え？」





「対戦……」






折原千羅と、月崎志麻は混乱している







『だってこいつら！……』





一ノ瀬彼方の真剣な瞳に私は感情が揺らぐ







「お前が今のまま能力や体術をつかったとして、響希に何ができる？」






それは、二人を倒して、響希さんの敵討ちを……







「あ！でも、A、敵討ちとか、償いとか、罪滅ぼしとかそんなの考えちゃだめだかんね！約束！」








　
いきなり、響希さんの言葉が頭にリピートされる






『……』







遂になにも言い出せなくなる






すると足についていたリングがパッと消えて、一ノ瀬彼方がわって入ってきた






「きゃー！かなたさまよ！」





「戦うのかしら！？かっこいいわぁ！！」






周りの黄色い喚声のなか、一ノ瀬彼方はこう告げた






「この戦闘は終了、折原も、月崎も、後でEランクのやつに謝れ」







「え、なんで！？」





「当たったEランクのやつが悪いやん！」






二人を目を見開いた

強者から弱者への謝罪→←対戦

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