【そらる】素直になりたい。

8章　仲良くなりたい。 ページ25

Aside



『……え』




突然お母さんからLINEがきた






母久し振りにうちに帰ってきて、お泊まりしない?勿論彼方くんも連れて♪






『……うげ、まぁ、親孝行も大事か……彼方、よぼう』




Aわかった。聞いてみる



私はそうメールを送り、彼方の部屋に向かった





ｺﾝｺﾝとノックをする




「んぅ……なぁに？」




『えと、一旦まず入るね』





ｶﾞﾁｬﾘと彼方の部屋のドアを開ける





目の前にはベッドではんぺんを抱き締めて横たわっている彼方がいた





『彼方、起きて？』




私は寝ている彼方の体を揺さぶって起こすけど、「んぅ……」という吐息のかかった色気のある声しか出さない





白い肌に、ふわふわの黒髪、整ったきれいな顔




それが彼の特徴だ。寝ているときが一番よくわかる





『……もういいよ。うわ「何？」……』




“浮気してくる”
そう言おうとするといきなり立ち上がりにっこりした




目が笑ってない……




『……大阪の私の実家、いく？』





私……もうちょっと可愛い誘い方はないのか……





この！たひね！





「Aの家族って何人家族なの？」





『4人家族』





「ほえ？」




眠たそうな顔をして首をこてんと傾げる辺り女子力は高い





『弟がいるの、かなりやんちゃな』





「え、まじで？そっかぁ、俺もお兄さんかぁ」





え？



それって……





『……かなりやんちゃだからね。うらたんでもなつかない。で、行くの？』





「行く！」






『明日だから、早めに準備しといてね』





「了解」






ー翌日ー




『……さて、いきますか、朝早くからでた方がいいでしょ』





「……眠い。空港で行くの？」




本当に眠そうに目をこする彼方






……可愛いな




『ん、一時間ぐらいでつけるでしょ？




……それから、彼方、彼方って、バイトとかで接客したことある？』





「接客？だいぶ前にしたことはあるけど……それがどうしたの？」





『なら良かった……』




「？」





『ううん、いこ』





「はーい」

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