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いつの間にか寝てしまっていたようで、次に目を覚ました時は医務室にいた。
ちらっとベッドの脇に目をやると、どこからか持ってきた丸椅子に座り、壁にもたれかかって眠っている新人の2人がいた。
もしかしてずっと隣にいてくれたのだろうか。
胸がじんわりと温かくなった。
ut「あ、起きた?」
カーテンを開けて入ってきたのは鬱先生だった。
鬱先生は2人を起こさないように囁くような声でうちに話しかけてきた。
ut「体調はどない?2人がAちゃんを運んできた時は顔色めちゃめちゃ悪かってんよ。」
A「そ、なんや、。」
ut「心当たりとかは?」
あるに決まっている。
でも今の彼らにこれを言ってどうなるというのだろうか。
もしかしたら信じてくれて、今世は免れるかもしれない。
反対に、全く聞く耳を持って貰えなくて、虚言癖まであると思われるかもしれない。
今までの思い出したくもない日々のことを考えると、どうも前者を信じることはできなかった。
ut「・・その顔やと、心当たりはありそうやね。」
A「ッ、!」
ut「あぁ、心配せんでな?別に聞き出そうとしてるんちゃうんよ。全くなんも無いのに体調崩したんやったら検査しとかなあかんなって思っただけやから。」
A「ぁ、、そ、か、、そうやな、。」
ut「グルちゃんから伝言貰ってるんよ。ここ最近は仕事任せ過ぎて休みがなかったやろうから、とりあえず3日は休めって。」
A「・・うん、わかった。」
ut「一回で長い休みを取らせたかったらしいねんけど、最近なんやかんやで忙しいやん?それで細かくしか休み出せへんねんて。」
A「ううん、。別に大丈夫。もう部屋に戻ってもいい、?」
ut「んー、顔色もだいぶ戻ってるし、この点滴終わったらいいよ。」
A「分かった。ありがとう。」
急に3日も休みができてしまった。
多分、この3日のどこかでまた捕まるんだろうな。
あぁ、だめだ。
もう捕まる前提で考えてしまっている。
こんなんじゃ休みなんてなかった方が良かったかもしれない。
shp「ぁ、Aさん、?」
A「ショッピくん、。おはよう。」
shp「体調はどうですか?」
A「もう大丈夫。迷惑かけてごめんね。」
shp「迷惑やなんて思ってません。もっと頼ってください。」
眉間に皺を寄せながら目をゆっくりと開けたショッピくんは、何度かぱちぱちと瞬きをしてから驚いた様子でうちに話しかけてきた。
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れぬ - まじでこの作品大好きです…!! (2月13日 18時) (レス) @page43 id: 0a59a20f0d (このIDを非表示/違反報告)
ずみ - わあああ!!!更新!!!更新来たーーー!!!!!!!きゃーーーー!!!𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬────────── (2月13日 2時) (レス) id: 7407db3b93 (このIDを非表示/違反報告)
鯛焼き - 次こそは、次こそはってどんどん見てしまう、、、 (1月18日 19時) (レス) @page33 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
天然記念ゴミ(プロフ) - なんか結構だいぶ超好きだわ (1月17日 10時) (レス) id: bde2ec8f8b (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 多分、ループの終わりは国が滅亡しなかったら、、な気がしてます。ただ、ループの終わりに彼らの中にどんな記憶が残って、ループの終わりに主人公が彼らを信じていられるのかは、、、、わからないですね、、、。 (1月12日 20時) (レス) @page27 id: c71ab18fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーるんご。 | 作成日時:2023年12月29日 23時