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｢おい、起きろ。｣
冷たい。
水をかけられたか。
｢ったく、なんで俺らがこんなやつの見張りしなあかんねん。｣
｢しゃーないやん。この裏切り者は何回か逃げようとしとんやし。｣
｢足ないのに？｣
｢それもそうやな。｣
ジャラジャラと鎖の音と幹部の話し声だけが響く地下牢。
あれ、なんでこんなんなってるんやったっけ。
｢おい、はよ情報吐けや。｣
｢もう証拠は揃っとんや。黙ってても無駄やで。｣
話せるわけない。
だってうちがやったことじゃないから。
それに、今うちには舌がない。
ついこの間、うちが忠誠を誓ったはずの相手に引っこ抜かれたばかりだ。
｢ﾁｯ、行くぞシャオロン。｣
｢あ？もうそんな時間か。｣
ここにいたのはシャオロンと、、あれは、ゾムか。
足を切り落としたやつと目を抉ったやつだ。
痛かったな、あれ。
ふたりが去った後の牢屋には、本当に人がいるのか分からないくらいの静寂が訪れていた。
gr｢なんだ、まだ生きていたのか。｣
数時間ほどがたったころ。
静かな地下牢にバリトンボイスがよく響いた。
gr｢お前の処刑日時が決まった。一応伝えに来てやったんだ。感謝くらいしろ。｣
意味がわからない。
命日を聞いて喜べと？
どこまでとち狂った野郎なのか。
まぁ、そのとち狂った野郎に忠誠を誓ったのは紛れもなく自分なのだが。
gr｢・・お前のせいでどれだけの被害が出たと思ってる。｣
拳を固めてカタカタと震えるグルッペン。
声色こそいつも通りだが、見なくてもわかる。
グルッペンは今怒っている。
gr｢信じてたのにっ、！｣
多分。
この人にも色々と思うところはあったのだろう。
元々うちは拾われた身で、グルッペンに信頼されて幹部の座を任されていた。
そりゃ自分が信頼して連れてきたやつが国を裏切れば情緒もおかしくなる。
しかし被害者面はやめてもらいたい。
1番の被害者は冤罪で命日が決まったこの私である。
gr｢・・・処刑日は3日後。針が12で重なる時刻。｣
それだけ言い残し、グルッペンは地下牢を去っていった。
3日後。
民衆の前で生き恥を晒しながら
うちは処刑台に連れていかれて
誰にも惜しまれることなく
人生の幕を閉じた。
その時に気味の悪い笑みを浮かべていた者の顔を覚えるほどの気力は残っていなかった。
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れぬ - まじでこの作品大好きです…!! (2月13日 18時) (
レス) @page43 id: 0a59a20f0d (このIDを非表示/違反報告)
ずみ - わあああ！！！更新！！！更新来たーーー！！！！！！！きゃーーーー！！！𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬────────── (2月13日 2時) (レス) id: 7407db3b93 (このIDを非表示/違反報告)
鯛焼き - 次こそは、次こそはってどんどん見てしまう、、、 (1月18日 19時) (レス) @page33 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
天然記念ゴミ(プロフ) - なんか結構だいぶ超好きだわ (1月17日 10時) (レス) id: bde2ec8f8b (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 多分、ループの終わりは国が滅亡しなかったら、、な気がしてます。ただ、ループの終わりに彼らの中にどんな記憶が残って、ループの終わりに主人公が彼らを信じていられるのかは、、、、わからないですね、、、。 (1月12日 20時) (レス) @page27 id: c71ab18fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーるんご。 | 作成日時：2023年12月29日 23時
