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もう季節は3月になり、昼間は少し気温も暖かくなっている。
今日もえみちゃんのお団子食べたいなぁ。
と思いながら家に帰ると、家族のみんなが何だか騒がしい。
『どうしたの?』
寧々「Aねぇ……!何も言わずにこれに着替えてください!」
と寧々から渡されたのは桜の刺繍が施されている着物だった。
『なんで?これお母様の……』
寧々「何も言わずに!」
『えぇ……。』
お母様のこの着物はここに来る時の嫁入り道具だったらしく、私のお見合いでいつか来て欲しいわと言われていた。
『え?!お見合い??!』
寧々「そうですよ!だから早く着替えて!!」
顔が青ざめる。
まだ恋を知らないというのに好きでもない人と結婚してしまうのだろうか。
『こんな思いでこの着物着たくなかったな、』
どうすれば破談するだろうか。
まぁ、私のこの性格だ。大抵の男の人は幻滅するであろう。
と思いながら着物を着る。
母「A、準備出来ましたか?まぁ!Aとても似合っているわ!Aももう女性なのですね。」
『そうかな……まだ私には早い気が……。』
母「そんなこと言いなさんな!朔太郎がいい人を紹介してくれたのよ?貴女には勿体ないくらい!さっ、着物を着れたことだし少しお化粧しましょう。」
サクちゃんが……どんな人だろう。
薄い桃色の紅を指で掬い、私の唇に付ける。
鏡を見ると確かに、口紅を付ければ私も女性になったことを嫌でも実感する。
母「ここよ。A、頑張ってね。」
『……。』
普通に過ごそう。ありのままの私はきっと世間の殿方は嫌だと思うはず。と思い、深呼吸をして襖を開ける。
『失礼します。Aです。』
『えぇー!!!??、!』
そこには背筋を正して正座をしている煉獄さんがいた。
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ミサト(プロフ) - 衣世さん» 衣世さん!コメントありがとうございます!面白いものが書けるよう精進します!これからも宜しくお願い致します! (2021年9月15日 15時) (レス) id: 5220df7bbc (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - はじめまして!楽しく拝見しています☆こっちまでドキドキしてしまいますo(^o^)o恋が実るといいですねっ♪続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 12時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たちばな。 | 作成日時:2021年9月13日 20時