明日ありと思う心の仇桜ー大正ー【煉獄杏寿郎】

お見合い ページ18

朔太郎side

最近、妹について聞かれることが多くなった。
どうやら蝶屋敷で隊士を治療したらしい。

確かに妹は可愛い。
俺に似て顔は整っており、年頃の女子よりも少し大人びて見える。
だが、性格はどうだろうか。
大人しく、慎ましい性格ではなく、落ち着きのないドジな性格でいつも心配してしまう。
そして、素直すぎる。
きっと、男に少し優しくされただけでそいつに惚れてしまいそうなやつだ。
だから、Aを父上、母上は男の隊士と合わせようとしなかった。
その努力も水の泡だ。もう妹の噂は広まってしまっている。

「なぁ！妹ちゃんに会わせてくれ！」
「朔太郎の妹が生き甲斐なんだ！あの笑顔が忘れられない！！」
朔太郎「あわせねぇーよ！お前らみたいなやつにAをやるかよ！！」
「「そんなぁあああ！」」

朔太郎「はぁ……」

今日も任務が終わり、家に帰ろうとした時に声をかけられる。

煉獄「桜坂少年！任務終わりか？」

朔太郎「煉獄さん！はい！煉獄さんも任務だったのですか？」

煉獄「うむ！ここらで若い女を狙う鬼がいるらしくてな、調査に来ているのだが見つからなくてな！手こずっている！」

朔太郎「煉獄さんが手こずっているとは！その鬼は隠れるのが上手いのですね……。」

煉獄「俺は鬼を探すのが少々苦手だ！よかったら協力してくれないか？」

朔太郎「いっいいのですか？！もちろんです！」

煉獄「ありがとう！！！！」


あの煉獄さんと一緒に任務とは、こんな光栄なことはない。

煉獄「ところで桜坂少年！桜坂少女は元気か？」

朔太郎「はっはい！元気です！あの時はご迷惑をかけて申し訳ございませんでした……。」

煉獄「全く！！あれから時々会っているのだが、最近全く会えてなくてな。」

朔太郎「そうだったんですか？！いつも妹がお世話になっています！！」

煉獄「お世話になっているのは俺の方だ！いつも元気をもらっている！君の妹の笑顔は素晴らしい！」

妹の話をしている煉獄さんの顔が少し赤くなっている。
もしやもしかして、とあらぬことを考えてしまう。

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