二十六話 ページ26
菊視点
教室に戻って、清光が来るのを待った。宿題をしたり本を読んだりした。
本に熱中してると教室のドアが開く。
開いたドアを見ると長曾根さんを抜いた新撰組..........私の昔からのよしみが居た。
堀川「貴女が転入生の菊ちゃんだね？」
ちゃん付けか.......本丸にいた時は呼び捨てだったのに
菊「うん」
清光、安定、堀川、和泉守は自己紹介をしながら私に寄ってきた。
清光「俺らにはファンクラブがあるんだけど、
ファンクラブのメンバーの奴らにどの対応が最適かを教えようと思って菊ちゃんには残って貰ったから、ちゃんとアドバイスを聞いてよね」
私はコクリと頷き、メモ用紙を取る。
ファンクラブが出来るであろう......いや、確実に出来る姉貴と三笠にこのアドバイスを伝えようっと。
和泉守「ひとーつ！
ファンクラブの奴らに特別な対応をしないこと！」
相変わらず声がでかい和泉守に苦笑すると、安定が声を抑えろと注意していた。
彼らの言うアドバイスをスラスラとメモ用紙に記入する。
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安定「僕らが教えられるのはこれくらいかなぁ」
堀川「そうだね、もう少しで下校時刻のチャイムが鳴っちゃうよ」
和泉守「んじゃ、帰るか」
清光「菊ちゃんも一緒に帰ろう。帰ろうっていうかこの時間は女子は誰かと一緒に帰らないとダメだからね。」
菊「分かった。帰る支度するから待っててね」
時刻は下校時刻の5分前だった。
そして今はこの学校には教員を抜いて女子は私しか居ないらしい。
何故ならこの学校の殆どの女子は親に門限を決められているらしく、5時半には大半の女子が帰るのだとか。
東京には学生を狙った犯罪が横行していて、
親が娘に何かあったら堪らないからと暗くなる前に帰るように門限を決めている。
学校側もそれに協力しているらしく、親から早く娘
を帰らせるよう申請されている女子は、教師から5時半には学校から追い出される。冬には5時に追い出される。
申請されていない女子でも下校時刻に帰るときは必ず男子と一緒に駅まで帰らなければならないのだとか。
男子生徒の親は男子なら平気だからということで門限を決められていないらしい。
四人で学校から出ると男子しか居なかった。
そしてこの時間に帰る女子は珍しいのか私に視線が刺さる。
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作者名：免疫細胞 | 作成日時：2018年3月22日 12時
