二十一話 ページ21
大包平視点
教師に襲われていた彼女は色気を放ってグランドピアノの上に横になっている。
教師の言うことなんか耳に入らず、彼女を助けていた。
俺がピアノに近づくと彼女は起き上がり、こちらを見ていた。
手を差し出すと彼女はその手を握り、ピアノから降りた。
彼女の乱れた服をみて、顔に熱が集まるのを感じる。
鶯丸が彼女にカーディガンを着せた事で
熱は少し治まったが、怒りの熱が出てきた。
鶴丸が教師に殴り掛かろうとしていたので
当然の報いだなと思った。
が、それを止めたのはまさかの彼女だった。
そして彼女は教室の外へ出るように促し、乱れた服を着なおしていた。
ハイソックスを履きなおした時、
少しスカートをめくり上げていた。男の前でだ。無防備だと思った。
彼女が鶯丸にカーディガンを返すと鶴丸が言った。
鶴丸「アイツを匿うのはどうかと思うぜ。」
彼女はキョトンとすると笑った。
「何でアイツを匿わなきゃいけないのよ」
鶯丸「アイツを殴ろうとしたのを止めたのは匿おうとしたからじゃないのか？」
「いいえ、違うわ。殴ったらバレちゃうじゃない、この事があったこと。」
大包平「アイツに言っていたように、無かったことにしろと？」
「そんなつもりは無いわ。他の子が同じような目にあって欲しく無いし。
だから仕返しするのよ。
私たちが別の先生にこの事を話せばアイツは首になる。だけど反省はしないと思うわ。
だからアイツに反省させて自主的に首になってもらうのよ」
彼女は悪戯な笑みを浮かべた。
その姿はとても妖艶だった。
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作者名：免疫細胞 | 作成日時：2018年3月22日 12時
