傷の跡１ - JW 紫 (ページ27)

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「スーパーモデルの俺が見繕ったる！」なんて言って、望くんが色々と服を選んでくれた。

私じゃ絶対に選ばないなって服を次々に選んでくれて、すごく新鮮

今までもオシャレに興味が無かったわけではないけれど、できる環境じゃなかった。

だから、なんでも着て良いんだって思うと嬉しかった。

桃「あと何か買うもんは？」

「もう大丈夫かな」

桃「あ、化粧品とかは？このフロアで揃うんちゃう？」

「うーん、あんまりしないからとりあえず良いかな」

派手で綺麗なメイクなんてお父さんが許してくれるはずもなくて、実は化粧なんてほとんどしたことない。

せっかく可愛い服を選んでもらったからなぁと思いつつも、どこか遠慮してしまう。

桃「まー、Aちゃん化粧なんてせんでも充分かわええもんな」

「お世辞なんてやめてよ」

桃「お世辞ちゃうってー。さっき彼氏見せたやろ？あの通り俺めっちゃ面食いやねんか。だから自信持ち！」

望くんの恋人はモデル仲間らしく、確かにかっこよかった。

しかし私は否定され続ける人生を送ってきたわけで、そう簡単に自信は持てない。

黙ったまま考え込んでいると、急に望くんが私の手を取った。

桃「じゃーん、見て！」

望くんが指さした先には、綺麗な望くん。

つまりモデルとして写っている望くん。

……つまりどういうこと？

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