虹ヶ原リバーハウス２ - JW

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- side Fuji -




みんなして「何かあったらすぐ連絡せえよ」なんて言いながら家を出て行った。


俺やって、普通に大人やで？


24やで？


人の看病くらいできるわ。



「んん……」


青「ごめん、起こしたな」


「んー」



Aの部屋に入って、出勤前に神ちゃんが買ってきてくれた飲めるゼリーと薬を渡す。


A、風邪のときはこれしか食べたないねんて。



青「神ちゃんが買うて来てくれたから食べ？」


「んー」



目を閉じたまま、片手でゼリーのパックを握りつぶすA。


飲み方がプロのそれやな。



「んまい。おやすみ」


青「寝る前に薬も飲んでまい？」


「んー」



ついでに薬も飲ませることに成功。


ほら、俺やって看病くらいできんねん。


そうして心の中でドヤ顔をしていると、規則正しい寝息が聞こえてきた。


寝顔だけ見れば、ホンマに俺とひとつしか変わらんのかってくらい幼く見える。



しばらく寝かせてやろうと思って、側から離れようと立ち上がる。


すると、左の袖に違和感。



青「どこも行かれへんやん」



そうひとりで呟いて、またベッドの側の床に座り直す。


きゅっと俺の服の袖を掴んだAの手に、笑顔がこぼれる。


ぼさぼさの髪を少し整えてやって、そのままAを眺めているうちに、俺もいつの間にか眠っていた。



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