虹ヶ原リバーハウス１ - JW

5 部屋探し ページ6

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『どんな部屋をお探しなんですか？』



駅前に出て、何軒目かの不動産屋の外で間取り図を眺める。


そうしていると、八重歯が光る笑顔で話しかけられた。



「ここら辺で探してるんですけど」


『若いのに大変やなぁ。寒いやろ、中入ってもっと見てってください』



そのまま中に招き入れられ、椅子に座らせられた。



『俺、ここの店長やってる村上言います。よろしくな！』


「虹村です。よろしくお願いします」



それから村上さんは、親身になって部屋の紹介をしてくれた。


『条件があったらバンバン言いや！』と言われて、その通りにバンバン条件を追加していった。


わりとすぐに2か所に絞り込んで、両手に間取りを持って悩んでいたとき。



？「なぁ、シェアハウスやって！」


？「へー」


？「なんか楽しそうやん！ ここにせえへん？」


？「んー、ええよ」



一番店の出入り口に近い席に座るふたり組のお客さんたちから、そんな会話が聞こえた。


確かに、シェアハウスも良いかもしれない。


ひとり暮らしよりは、防犯とかも徹底されてそうだし。



「村上さん、シェアハウスとかってあります？」


『なんや急やな？ ほな、ちょっと待っといてや』



村上さんは席を立ち、さっきのふたり組を対応している色白の店員さんに話しかけた。


すぐにファイルを受け取り、戻ってくる。



『オートロック、風呂トイレ別、洗面台つき、防音、やったっけ？』


「はい」


『あとあれちゃうか？ 女の子なんやから女性限定のほうがええやろ』



そう言いながら、村上さんは私に1枚の資料を手渡した。



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