知らぬが仏 ページ34
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玄関の扉が閉じたとたん、ショッピは嘲るように笑った。
「……最後まで気づかんかったな」
「感づいてはいたけど、そんなわけって思ってたんやろうな」
ショッピは煙草に火を付ける。紫煙が部屋に蔓延するのを防ぐため、チーノは窓を開けた。
「妄想型だとか、自覚がないんやから本人が答えられるわけないやんな」
「プレイにしか気が回ってなかったんやろ」
「本人に訊いたなんて嘘をついた意味なかったな」
否、嘘はついていない。ただ、全員に訊いたとは言っていないだけで。
「コネシマさんもロボロさんも、オスマンさんだって完全に本人の行動からやもんな」
「ゾムも片足突っ込んどるよ」
事実、ゾムはAに世話を焼くし、コネシマはAの知らないうちに刷り込みを行っている。ロボロの脳内ではAは恋人だし、オスマンはAの動向を監視している。
「ショッピも人のこと言えんしな」
「俺は見守っとるだけやから」
スマホを取り出し、イアホンを耳にさす。届いてくる鼻歌にショッピは小さく笑った。
思い出したかのように、ショッピはチーノを見る。瞳には非難の念があった。
「コネシマさんの、やりすぎとちゃう。コネシマさんがバレるのはええけど、下手したら俺たちまで芋づるやぞ」
「別に気づかれたら正々堂々動けるからええやん。それにあれくらいやっても気づかないねん、部長が俺らよりもリードしとる証拠やろ」
やりすぎくらいで丁度いい。口には出さずとも、チーノの言いたいことはショッピには伝わった。
「そもそも、ゲームなんかやらせとる時点でいつバレてもおかしくないやん」
このゲームを作ったのはチーノだが、チーノ本人の意思で作り始めたわけではない。
しかるべきが来たときのAの行動を存知するために、グルッペンがチーノに作らせたのだ。
リスクはあったが、それでAがいつか逃げ出したときに対策をとれるのなら安いものだ。なにせ現時点で、Aに逃走の手段があるとは考えられない。気づかれたところですぐに囲える。
おかげで、信頼をとるため最初は逃げないこと、ポストに鍵を隠していること、引っ越しの日付などの有益な情報が得られ、かつAの
グルッペンの案は大成功だったと言えるだろう。
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サトウキビ - なんかすごかった(？)ヤンデレてこんなにも種類あるんやなぁあと作者さん語彙力ヤバイ(？)チラチラなんか違和感？みたいなんはあったけどほんまにヤンデレだったとは(？)作者さんこんな神作品を出していただいてありがとうござました！本当に面白かったです！ (6月29日 5時) (
レス) @page36 id: a13e5d0e47 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 少々時間がたった後のコメントすみません。。！！がちで最後の展開が好きすぎました！！ヤンデレをこれからも愛していこうと思います！ (2022年1月26日 15時) (レス) @page36 id: ac6e1f1de0 (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - みるくさん» 初めてご覧になったのが私の作品なのは少々照れますがそうおっしゃっていただけると作者冥利に尽きます。こちらこそ嬉しい感想をありがとうございます！ (2021年8月22日 0時) (レス) id: 0958f2ac72 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 1年と少し前、タイトルに惹かれて初めて占ツクでwrwrdの作品を読ませていただきました。とてもよいジャンルを発掘させてくれた作者様には感謝しかありません。ヤンデレに目覚めたのもこの作品のおかげです！最高でした！！ (2021年8月21日 19時) (レス) id: 53dee64276 (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - みひろさん» ありがとうございます！！！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年6月16日 0時) (レス) id: 35d3ae5fee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：脳内お花畑
| 作成日時：2020年10月5日 21時
