第九話【クズの本文】 ページ10
__話を聞くに、どうやら布男は私の仲間を見つけるために布男なりに動いていたらしい。
それはもう隠密に行っていたというのに、結局バレてしまい、全て暴露したところ…廃棄されたのだ
「この本丸がゴミ箱ってか」
自分で言って泣きそうになってきた。私の敵が私以上にクズなのに安心して泣きそうになった
「つまりはそういう事だ。まぁ当然だろうな。何よりも許せなかったのは俺がお前に魅了され、従っているなんて言いつけ始めた事だ。どう責任取ってくれるんだい?どうしてこの俺が君のような魅力のみの字もないクズ審神者に惚れたことになっているんだ?ねぇ?」
「知らねぇよプライド高布男!」
「………失望した。布男と言ったら斬ると言ったのに…」
スラリと刀身を出すプライド高布男
咄嗟に私の前に立ち、目にも止まらぬ速さで布男の首筋を刃が捉えていた長谷部
「主に指一本でも触れてみろ。圧し斬る」
凍るような威圧。大人しく刀身を仕舞う布男は察したのだろう。敵わない、と
「とにかく、今日からここで世話になることになった。よろしくとは言いたくないが、表面上だけ言っておこう。よろしく頼む」
「なんだその愚民を蔑むような微笑みと目。イライラしてきた。長谷部斬っていいよ」
「っ、ま、まて、わかった。言い直す」
はい、私のクズ力発動しました。これは脅しに使えると確信しました。今後言うこと聞かなかったら使います。覚悟しろ布男。貴様がクズ審神者と言わなくなるまで使ってやるよ
「……よろし、くたのむ…」
「え!?なんだって!?」
耳まで真っ赤にして俯いている様子が、私の悪戯心をぐんぐんと成長させていく。長谷部の目線が痛いが今は楽しむべきであるとニーチェも言ってる(言ってない)
「っ、お前なんて、大嫌いだ!!」
布男はスパンッと勢いよく襖を閉めて出て行った
……流石にやりすぎた?え、なにあの反応?ツンデレ?可愛いところあるじゃないか見直したぞ
「主、やりすぎです。貴方の悪いクセだ」
「つい…ああいうキャラを見ると…」
血が騒ぐんですわ。クズなんで!
「開き直らないでください」
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作者名:絶望少女 | 作成日時:2018年11月17日 22時