195.賢さ ページ50
賢さとは素晴らしいものであると同時に、少し厄介なものでもある。
Aの場合後者だろう。彼女は加えてお人好しだ
周りに"自分は帰りたいと思っていない"と思わせるぐらい日々を、楽しんでいるように見えた。ただ、何故か違和感があったのだ
気がつきから確信へ変わったのは様々な出来事がすぎた後
普通召喚されてまず思うことはなんだ
"何故？"だ
絶対に思うことはなんだ
"戻る方法は？"だ
そう、彼女は聡い子だ。召喚された日は警戒して言い出せなかったのかもしれない。しかし、幹部達が確信をもつまで、召喚されてから一体どのくらいがたった？
ある程度仲良くなった今それを聞いて来ないのは何故だ？
何故あんなにもスラムの娘に会いたがる？
何故図書室にこもる？
何故あんなにも色んなことに"必死"なのだろうか
何故国の政治に関われるようにさりげなく干渉している？
気がつけば様々な疑問が出てくる
詰まるところ、彼女は自身の立場を理解しすぎているのだ。"必要とされる"その、一少女には重すぎる役目を果たそうと、彼女は彼女なりに努力していたのだ
自身の為にもだが、恐らく我々の為にも
初日に異人の立場を言ってしまった
必要とされている事に答えられない
もしかしたら彼女にとってそれは死で、捨てられると思っているのではないか？
何故彼女は自分の情報を言う代わりに身の安全を確立しようとしたのだろう、自分の価値の話をしたのだろう。価値が下がることなんて無いだろうに
彼らは情報を明かされる前から既に、Aを捨てるなど選択肢になかった為、Aがただ欲がない健気な子だと思っていたのだ
違う。彼女はどうにかして安心出来る場が欲しかったのだ。自分に、ここは警戒しなくていい場だよ。と言い聞かせられる理由が欲しかったのだ
我々を信用出来るように
彼女が本気で文句を言ったことがあったか、怒りをぶつけることはあったか、何故ここまで自分達は気が付かなかったのか
彼女は我々が思っている以上に先を見据えていたのだ。
溶けたと思わされた、思っていた。思いたかった、彼女の心の壁を、不安を、召喚した側として解消してあげなくてはならない
我々ではなく、彼女が先に我々に歩み寄ってくれようとしていたのだから
嗚呼、もし彼女が傲慢で、我々が負の感情を抱く様な者ならどれ程簡単だっただろうか
優しさには優しさで返したくなる
ht[……少しだけ、昔話をしようか]
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眼鏡が似合わない人 - とても面白いです！これからどうなっていくんでしょう？いいところで切れてしまってるので、続きが楽しみです。無理せず頑張ってください。 (10月11日 17時) (
レス) @page50 id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - めちゃ好きな物語です！続編楽しみにしてます！続編できるまで繰り返し読みます！ (9月9日 13時) (レス) id: f95f0b76ce (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - はあもう好きすぎて無理 (8月26日 2時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！むちゃくちゃ好きです… snpi神が布着けてなかった事を初めて布着けた場面の時に知ったバカですどうも(( 更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年3月5日 18時) (レス) @page40 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2022年12月11日 0時) (レス) @page36 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Zete | 作成日時：2022年2月7日 10時
