178.経緯 ページ29
Aは戸惑った
何故、彼がこんなにも心から「待っていた」と言うのか、本当に慈しむような、ずっと懇願していたかような、そんな感じだ
自分がここに来るのを待っていた。しかし何故か別のものを待っていたかのようにも感じる
『(魔力制御のこと…だよね)』
若干警戒心が出てくる。普段ならありえない
ht「見ればわかるよ…」
Aの困惑を分かっていたかのように微笑んだ彼
ht「ただね」
パッと左手を左手で掴まれた。一瞬驚き普段とは違う様子に困惑するが
ht「絶対にAは気に入るよ＿きて」
最初は確信をもって、最後はまるでプレゼントを渡す前のワクワクしている子供のように言った彼
Aは驚きながらも1回頷いた
ht「ふふ、じゃあちょっとごめんね」
Aの左側に並び、右腕をAの後に回した後、右手でAの両目を隠すひとらん。彼の左手は今Aの左肩だ
『あ、あの…』
ht「大丈夫、大丈夫。絶対に驚くから」
少し怖いと思いながも、抵抗するのはなんかだか、信用したと言ったのに、それを否定する行為になるのではと、ただ目を隠されているA
ht「…結界の中に入るよ」
『は、はい…(本当になに…)』
ゆっくりと歩く
結界を通り抜けたのがはっきりと分かった
＿＿すると、なんだか懐かしい匂いがする
『(あれ？この匂い…)』
なんだか甘いような、新しい出発を思わせる、あの懐かしい独特の匂い＿＿
ht「もう気づいたかな？」
まだ手をはなしてくれない彼は、そのまま静かに話し始めた
ht「ずっとAに見せたかった。だけどA、初めてさっきの中庭の花触った時、花の魔力吸い込んじゃったから…見せられなかったんだよね」
やっぱりそれだよね。Aは安堵した
Aは1度先程の中庭に来たことがある。以前ひとらんが誘ってくれたのだ。しかし、綺麗な花だとAが花に触れた途端。花の魔力を吸い取り1輪枯らしてしまった
魔力量が少ないものに触れれば勝手に魔力を吸い込んでしまったのだ。その為Aは今まで花や動物などに直接触れることが出来なかったインカムも同様だ
ひとらんは自分が魔力制御が出来るのを待ってくれたのだ。彼が本当に見せたかったものと共に
『(変に警戒して申し訳なかった…)』
1回見ただけでもとても気に入った庭。木下でピクニックなんてしたらさぞ気持ちいいだろうと、話していたのを彼は覚えていたのだ
ht「魔力吸い込んじゃうかもしれなかったから…ようやく見せれて嬉しいよ」
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眼鏡が似合わない人 - とても面白いです！これからどうなっていくんでしょう？いいところで切れてしまってるので、続きが楽しみです。無理せず頑張ってください。 (10月11日 17時) (
レス) @page50 id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - めちゃ好きな物語です！続編楽しみにしてます！続編できるまで繰り返し読みます！ (9月9日 13時) (レス) id: f95f0b76ce (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - はあもう好きすぎて無理 (8月26日 2時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！むちゃくちゃ好きです… snpi神が布着けてなかった事を初めて布着けた場面の時に知ったバカですどうも(( 更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年3月5日 18時) (レス) @page40 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2022年12月11日 0時) (レス) @page36 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Zete | 作成日時：2022年2月7日 10時
