【d!】異世界人召喚の儀式Ⅱ (ページ42)

今日:17 hit、昨日:32 hit、合計:178,427 hit

91.魔法の才能？ページ42

『あ、すみません』

パッと手を離す。

gr「今のでわかったのか？」

『あ、はい。大体は。自分でもやってみようと思ってやったら兄さんの魔力も動かしちゃったみたいで…』

(((((末恐ろしい)))))

ni「あー多分これはAだから出来ることだと思うぞ、普通相手に魔力を送るのは回復や不要の魔法ぐらいだからな」

『そうだったんですか…だけど感覚は分かりました』

Aが先程体感した事を自身でやってみる。何度か試すると安定しはじめる。慣れてきたのだ。

ni(飲み込みが早いな、もう出来始めてる…)

zm「…なあ、あれ、俺１ヶ月はかかったんやけど」

tn「それでも十分早い方やろ、普通は半年以上はかかるんやから」

魔力を一定に、なめらかに全身に回すことは魔法を使う前に行う1番初めの事だ。ここの世界では物心着いた頃にやる為初歩中の初歩だが、0だった人間が今いとも簡単に感覚を掴んでしまった。

ちなみに、これが出来ないと色々大変である。魔法が効率良く扱えないのはもちろんだが、感情に左右されやすい魔力は、自身で制御出来ないと感情が高ぶった際にコントロールが出来なくなり暴走する恐れがある。命の危険にも関わってくるため平民でもある程度はできないといけない。

手順としては、

魔力実感→魔力制御→魔力操作…→魔力測定(満20歳)→…

現在Aは魔力制御中。

一般的には段階を踏んで訓練し使えるようになるのだが、Aの場合本来20歳で行われる魔力測定は既に済んでる状態だ。

sho「俺らぐらいだと、2ヶ月ぐらいですけど、ゾムさんは早すぎですね」

ci「そのゾムを上回るかもしれない奴が目の前にいんやで？」

「「「「「「「はぁ〜」」」」」」」

『何で、ため息着いてるんですか…』

gr「いや、Aはどうやら魔法の才能がありそうだなという話だ」

『本当ですか！(じゃあ何故ため息をつく、まあ…いっか！)』

キラキラとした目をし、とても嬉しそうに訓練に戻るA。自身の幼い事と重なって見える。やはりそれは微笑ましいようだ。

ni「よし、じゃあ次だな」

『はい！』

(((((このやる気を見習って欲しい)))))

果たして、Aがやってみたい事とはなんだったのか。それは分からないが、Aが楽しそうに訓練をしているのを見て、幹部は自身が教える時はどんな魔法を教えてあげようかと考えているようだ。

.

午後は座学の時間である。