【d!】異世界人召喚の儀式Ⅱ (ページ35)

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84.兵士区域ページ35

制御訓練を行う前に…

『では！よろしくお願いします！』

本日は兵士区域の見学だ。実際に使っている所を見た方がより良いだろうということで見学へ行く。

kn「まあ、よろしゅうな」

sha「あんまうろちょろせんでな」

『…私そんな子供じゃないですけど』

kn､sha((いいや、子供やな))

『まあ、とりあえず行きましょう』

3人は兵士区域へと向かう。着くまでは何を見て回るのか、誰が何処で訓練をしているのかなどを教えて貰っていた。

兵士区域へと入ると周りのほとんどが兵士であった。そもそも、お城に訓練所があるのはどういうことかと問いたいが、幹部がいちいち行くのが面倒である事、また、攻め込まれてきても対処が早いからだそう。

『(それ、逆に言えば兵士に紛れ込まれてどっかの国のお客さんが来るのでは？)』

「お疲れ様です」

歩いて行くと兵士が敬礼をする。流石軍国しっかりしている。が、やはり此処でも使用人区域と同じ現象が起こるわけで…

「何で魔力無しなのに…」
「俺らが守る必要あるのか？」
「異人だからって幹部様達と…」

やはり兵士には兵士の不満があるらしい。

kn(どいつも、こいつも、懲りないやつやな)

sha(前にその話はしたやろ)

どうやらAが来る前に1度兵士からの疑問と不満が幹部へ押し寄せていたらしい。

「前にも聞いたが理解出来ない、何で幹部様は…」

『(ほうほう、成程)』

kn(にしても、平然としとるな、)

sha(こんな視線いややろうに)

そんな事を繰り返しながら、実際に訓練をしている所に着いた。現在3人は上から下を見ている状態だ。

『(すごい、見渡せる)』

kn「今は近接部隊が訓練中です」

sha「まだ剣やけどこれから魔法の訓練も始まりますよ」

『(まじか！めっちゃ楽しみ！)』

実際に始まるとAはキラキラした目で見ている。早く使ってみたいと言うような目だ。教える立場の2人はAの訓練したいという意気込みに、「兵士にも見習って欲しい」と呟いたそう。

sha(楽しそうやな〜)

kn(ホンマ見習って欲しいわ)

その後は中距離部隊、遠距離部隊、暗殺部隊…と順番に回って行った。幹部とも手を振ったりと楽しそうに見学していた。そこでAはある事を思う。

『(なんか､やる気のある人とない人の差激しくない？見てはっきり分かるんだけど…)』

『(……ちょっとやってみたいことあるなぁ〜)』

先程より元気になってるAに何故だか2人は違和感を覚えたそうだ。