【呪術廻戦】この世で一番臆病な私 (ページ24)

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二十三ページ24

「Aが準一級になったのは中学の頃」

「中学？
なのにまだ昇格してないわけ？」

比較的静かに聞いていた釘崎が怪訝そうな顔をする
中学の時点で適正アリと判断されたのに少なくとも半年以上昇格の声がかかっていないということになる

「二級から準一級までの昇格は早かったよ
確か中三の夏くらいだったから彼是一年以上経つね」

「おかしくね？あんだけ強いのに」

それは＿＿と人差し指で上を指す五条先生
上層部が原因ということか

「A本人はもう昇格はないって薄々気づいてるけどね」

あいつが準一級止まり＿＿

「それだけが理由じゃないんだけど…」
そう言って話を続ける

「三人は戦闘において近距離、中距離、遠距離だとどのポジションにいると思う？」

「俺は近距離だよね！」
「中距離だと思うけど」
「俺も中距離だと思います」

「そうだね
じゃあ今までで遠距離に長けてる呪術師に会ったことある？」

当然のように僕抜きで！と言う五条先生
俺たちが会った中で＿＿＿

ふとAの武器庫を思い出す
鮫の口から出てきた様々な呪具

「A………ですか？」

おっ、と意外そうな顔をする五条先生

「恵はAの武器庫見たことあったっけ？」
「二回くらい＿大量の呪具の中にライフルがあったなって」

「俺も八十八橋のとき見た！」

「ライフルって言ってもいろんな種類があって、扱いも難しいから刀に比べて使う呪術師は全然いない」

「ただ打つだけじゃない」
「動いてる相手に当てるのは結構難しい。今までに挫折した呪術師を何人も見てる」

「それとAの任務が多いことに何の関係があんの？」

「ただの武器に呪力を込めて扱うのでさえ難しいのに呪具なら尚更
それが使える人材は重宝されると思わない？」

五条先生の意味深な言い方によって確信が持てた

「Aがその使える人材ってことですか」
「さすが恵、冴えてるね」

「近距離、中距離が多い呪術界で遠距離ほど重宝されるポジションはない
呪具の種類でも歴史上一番新しい武器に当たるから数もなく希少

特に特級呪具はAが持ってる狙撃用ライフルの狂歌だけ」

「遠距離のサポート役として回ってくる任務が多いってことね」
納得したわと釘崎

「僕が話したってこと言わないでね！！」

ホームルームおしまい！解散！と急いで教室を後にする五条先生

隠すくらいなら話さなければいいと思ったと同時にAについて何も知らない自分に嫌気が差した