二十一 ページ22
「恵、起きて」
頭から血を流し壁に寄りかかっている恵に声をかける
私の目の前には両肩を呪具によって壁に固定されている呪霊の姿
今回も何体か祓われてしまったが仕方がない
後ろから聞こえる領域展開という言葉
私も道連れで展開された恵の領域
呪霊の足に絡まる式神
初めてでうまく歩けず足を取られる
ボチャンッと黒い水に沈む体
溺れると思ったけれどなんだか心地よくて笑ってしまう
このまま死んでしまおうか
そんな思いは私にまとわりついていた黒いものと共にかき消された
横目で恵が止めを刺したのが見えた
倒れてしまった恵の元に寄る
硝子さんに怒られるねって言えば覚悟してるって血だらけの顔で言うもんだから思わず笑ってしまった
ザッザッ__
歩く音がして顔を向けると別件を祓い終わったのか虎杖くんと野薔薇ちゃんがいた
二人は私を見て安心した顔をしたと思えば
「ふっ…伏黒?」
私の膝に頭をのせて眠る恵にゴクリと息を呑んだ
大丈夫、寝てるだけと話せば膝枕うらやましー!!と叫ぶ虎杖くんに引きはがそうとしている釘崎さん
起きちゃう__と思ったがいつのまにか起きていたらしく自分から離れていった
それからは折角の宿儺の指は食べられちゃうし新田さんにも学長にもこっぴどく怒られた
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作者名:呉沢 | 作成日時:2020年9月20日 16時