遊郭へようこそ、金髪くん。【 我妻善逸 】

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「まあそれだけです、それじゃ俺帰ります」

「おいおいちょっと待ちやがれ！！！はいさようならで終わらせられねえわ！」





宇髄さんは相当動揺したのか、わざわざ屋根の上から降りてきて、
俺の肩をガッと掴んだ。
一体何処に動揺する要素があっただろうか。






「な、なんでですか……」
「なんでってお前なあ！？！ゆ、遊女だぞ！？遊女を好きになった？堕としてから抱く？ふざけんじゃねえよ！！」

「……」





何に対して怒っているか分からないのと、なんとなくAさんを悪く言っているような気がして俺は顔をしかめた。








「……遊女だから、なんです？」

「遊女なんかに恋したってろくな事ねえぞ！しかも俺の金を無駄にしやがって……！
言いたい事はただ一つ、遊女に恋するくらいなら、お見合いでもしてそこら辺の女に恋した方がよっぽどマシだ！その恋は諦めろ！」








遊女に恋してもろくな事がない。
そこら辺の女の方がマシ。
その恋は諦めろ。


……いくら宇髄さんでも、言っていいことと悪い事があるだろう。








「………俺はAさんだから恋をしたんです、そこら辺の女の子なんて考えられない、……諦めるなんて、出来ません」


「！」






少し強い口調で言い、無理やり手を退け払った後にそそくさと家紋の家へと向かった。

宇髄さんの馬鹿野郎。
心の中で文句を言いながら道端の石ころを蹴った。









「……ありゃあ、まずいな」







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