禪院家の怖がりちゃん【呪術廻戦】

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これでも、怖がらずフツーに話せてる方なのだ。少なくとも、初対面のように一言しか話せないほど人見知りしてるワケじゃないし。気絶してない分マシだと思うのは私だけ？




『普通っスよ…？』

《でも夏油さん達には敬語じゃないですよね？》

『気のせいですね(堂々とした嘘)』

《そうでしたっけ？》




上手く言いくるめたと思った矢先、《灰原、Aさんに騙されてますよ》という声が小さく届いた。余計なことを言うんじゃない。それに騙したなんて人聞きの悪い。私は言いくるめただけだ(大して変わってない)



でも仕方ないじゃん、中学までの後輩ちゃんは全員女のコだったんだから。男子の後輩ってどうやって接したらいいか分かんないんだもーん。話を逸らすついでに、今まで疑問だったことをぶつけてみる。




『むしろ、2人はなんで私のことは名前で呼んでくれるんですか…？というか尊敬する要素ないと思うんスけど…』

《え？だってAさん、名字で呼んだらちょっと嫌そうな顔するじゃないですか》

『エﾞッッッ』




当然のように灰原くんから教えられた事実に絶句した。ウッッソだろ、嫌そうな顔なんてしてたか？《Aさんは結構顔に出ますよね！》と無邪気にトドメを刺され、落ち込んでその場に座り込む。マ、マジで〜〜？私そんなに顔に出るタイプだったっけ。っていうか、そんなに名字嫌いだったっけ。無意識って怖。




《それに、Aさん良い人だから尊敬するに決まってるじゃないですか》

《五条さんに比べたら大分尊敬できますね》

《え、そうかな？僕は皆のことを尊敬してるよ！》

《そう言えるのは灰原ぐらいですよ》

『それはそう』




灰原くんは基本的に人の良いとこばかり見てるからなぁ。七海くんに関しては比較対象間違えてると思う。誰だって五条くんに比べりゃマトモに………マトモに……………？？？(脳裏に浮かぶ実家の顔ぶれ)



敬語問題のことは善処しよう。ということで電話を切り、砂浜に目を向け─────




『いない！？』




待ってどゆこと。タイミング良く届いたメールを開くと、《先にカヤック楽しんでるな♡》という内容と、美しい自然をバックにピースサインしてる理子ちゃんの写真が送られてきて。は？？？？？

これは、もしかして。




『置いてかれた…？？』









(私もカヤック楽しみたかった)

(泣いた)

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