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夏油くんの思わぬ攻撃により額を押さえつつ、携帯を開いて時間を確認した。ヤッベ、フライトの時間差し迫ってんじゃん。夏油くんの裾を小さく引いて時間を見せると、彼が理解したように頷いて、海で騒いでいる五条くんに「悟!!」と呼びかける。
…というか五条くんといい夏油くんといい、やたら綺麗に腹筋割れてんのムカつくな。なんでそんなバッキバキなんだよ。
「A?何その殺意の込もった目は」
『いや別に』
「別にって目じゃないけど。…それより悟!!時間だよ」
「あ、もうそんな時間か」
それを聞き、あからさまに落ち込んだ理子ちゃん。その反応を見た五条くんが「傑、A、戻るのは明日の朝にしよう」と提案してきた。提案を聞いた理子ちゃんが顔を輝かせる一方で、夏油くんが「……だが」と渋る。
「天気も安定してんだろ。それに、東京より沖縄の方が
『
「もう少し真面目に話して」
陸に上がり「
「昨日から術式を解いてないな」
『あと、気のせいかもだけど睡眠もだよね?どーせ今晩も寝るつもりないっしょ?高専戻んなくて大丈夫?』
「問題ねぇよ。桃鉄99年やった時の方がしんどかったわ。それに、オマエらもいる」
肩をポンッと叩いた五条くんに、フッと笑みが溢れた。ま、夏油くんもいるし大丈夫か。「じゃ、連絡頼んだ」と言われたので、サムズアップしてその場を離れたあと、灰原くんに電話をかける。
………かけた後で気づいた。これ、私がやるべき役割じゃなかったわ、と。だが切るには遅かったようだ。《もしもし!》と電話越しに元気な声が聞こえる。もう諦めよ。
『あ、灰原くん…ですか?』
《はい!灰原です!そっちはAさんですか?》
『は、はい。Aさん、でーす…』
《Aさんが電話なんて珍しいですね!》
『……そっスね…』
未だに少し吃りながら後輩と敬語で話す私には、伝達役は荷が重すぎた。明らかに人選ミスである。数分前のサムズアップしていた自分を殴りたい。いつもなら速攻で断ってたのに。沖縄の海が私を狂わせたな、こりゃ(確信)
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おもち食べたい(プロフ) - 藍さん» あんまり良い扱いはされなかったんだろうなーということはなんとなく察してますが、主人公が言い出すのを待ってる感じですね。ただ、わざわざ自分から言うことでもないので、主人公が自分から言い出すことはしばらくないんじゃないかな…(たぶん) (10月1日 17時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
藍 - さしす達は主人公の過去というか扱いとは知らないんですか? (9月30日 18時) (レス) @page36 id: 23ef5c5b40 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - ふゆねこさん» ありがとうございます!不定期更新ですが、これからも頑張ります (9月10日 22時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
ふゆねこ(プロフ) - 面白いですねぇ!更新楽しみにしておりますわわ!!! (9月10日 21時) (レス) @page11 id: cd0c30d1f0 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - 日出さん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますね (9月10日 18時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち食べたい | 作成日時:2023年9月9日 17時