禪院家の怖がりちゃん【呪術廻戦】

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術式なしと思われていた私に術式があった。かと言って何か変わったかと言えば、特に何も変わらなくて。こんな術式ならあってもなくても変わらない。それが、禪院家の人たちの共通認識だったようだ。



そして禪院家の人と同様に、師匠も術式の有無で対応を変えたりせず、フツーにボコボコにしてきた。わざと手抜きにされるよりは全然マシだが、コレ以前より適当になってないか？いや適当と言っても、手加減されてるワケじゃないんだけど。むしろ更にボコボコにされてんだけど。廊下歩いてたハズなのに気づいたら床に転がされてんだよね。何コレ闇討ち対策の訓練？？



そんなこんなで、特に代わり映えのない日々を送っていた私。たまに師匠と一緒にお出かけ(という名のギャンブル)をしたり、呪霊の群れに放り込まれたり、師匠がどっか行ったせいで従弟がなぜか私に八つ当たりしたり…なんか思い返せば腹立つことしかないな。怖がりじゃなかったら今頃何発か殴ってたかもしれない。




そんな日常…というか出来れば非日常であってほしかった日常に終わりが来たのは、突然のことだった。師匠が家を出て行ってしまったのだ。

確かに、少し前から出かける頻度が多いとは思っていた。でも、まさかお嫁さんを見つけて結婚してしまうとは想像もしてなかったな。あれデートだったんかい。1回だけ紹介されたお嫁さんはすっごく綺麗で優しそうだったので、師匠がホレたのも分かる気はするけど。あんな人が禪院家にいてほしかったわ。



禪院家を家出してお嫁さんと結婚すると、師匠はまっっったく帰ってこなくなって。そりゃそうか。私だって帰ってこない。せっかく幸せを手に入れたんだ、師匠にはお嫁さんと最近できたらしい子供さんと一緒に仲良く暮らしてほしいものである。2人を放りだして禪院家に戻ってこようものなら、私が全力で阻止してやるからな(無理)







＿＿＿さて、師匠がいなくなった後の私はと言えば、彼と出会う前の日々に逆戻りしただけだった。適当に雑用を押し付けられ、従弟くんには会わないように避け続け、たまに任務もどきをさせられる。



そんな毎日をダラダラ過ごしていた私も、とうとう高校生となった。要するに、高専への入学が決まった。おかしいな、フツーの公立高校を受験してたハズなのに。どこで入学書類がすり替わった？？？









(っていうか誰がすり替えたの？)

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