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『あああ無理無理無理怖えよ助けて帰りたい………』
「ブツブツ呟いてっと置いてくぞ」
『待って待って待って置いてかないで』
場所は変わって小学校の校内にて。ひぇぇ…と全方位を警戒しつつ恐る恐る進む私とは正反対に、ズカズカ進む特級2人。おい待て速いんだよ。気遣いを見せろ。
面倒そうに振り返った五条くんだが、そんなに面倒なら何故着いてこようとした。え?暇つぶし?誰かコイツに特級相当の任務を与えてくれ。
「そうだA、ここの七不思議は知ってるかい?」
『ヒッ、やっぱあんの!?』
「例えばそこのトイレには太郎さんが出てくるんだけど」
『ヒィィィッ!!!!!』
五条くんと夏油くんが「何それ、花子さんじゃなくて?」「女子トイレに出る太郎さん。まぁ嘘だけど。私も知らないし」「嘘かよ」と呑気に会話しているが、私にはもうツッコむ気力が失せていた。女子トイレの太郎さんって別の意味で怖いとか、なぜこのタイミングで嘘ついたとか、言いたいことは色々あったが声になることはなかった。怖い、怖すぎる。なんかホントに居る気がしてきた。トイレの前通りたくない。
「にしても面倒くせえな、さっさと終わらせようぜ。A1階、傑2階、俺3階な」
「はいはい、わかったよ」
『待って異議あり異議あり!!1人にしないで!!』
「分かれたほうが早く終わるだろ」
『そもそも1人が嫌だから着いてきてもらったんだけど』
そこお忘れにならないでほしかった。何の為に来たんだって話になるぞ。
男子…というか特級は怖いので抱きつくどころか裾を掴むことすら絶対できないが、ここに硝子がいたら抱きついて離れなかった気がする。…まさか、そこまで読んであの時逃げた?うーん、ないと言い切れないのが辛い。
怖い怖いと叫ぶ私を置いて、奴らはさっさとどこかへ行ってしまった。ふざけんなよ。結局1人じゃねぇか。何しに来たんだアイツら。
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おもち食べたい(プロフ) - 藍さん» あんまり良い扱いはされなかったんだろうなーということはなんとなく察してますが、主人公が言い出すのを待ってる感じですね。ただ、わざわざ自分から言うことでもないので、主人公が自分から言い出すことはしばらくないんじゃないかな…(たぶん) (10月1日 17時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
藍 - さしす達は主人公の過去というか扱いとは知らないんですか? (9月30日 18時) (レス) @page36 id: 23ef5c5b40 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - ふゆねこさん» ありがとうございます!不定期更新ですが、これからも頑張ります (9月10日 22時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
ふゆねこ(プロフ) - 面白いですねぇ!更新楽しみにしておりますわわ!!! (9月10日 21時) (レス) @page11 id: cd0c30d1f0 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - 日出さん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますね (9月10日 18時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち食べたい | 作成日時:2023年9月9日 17時