思い出 ページ47
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運動部の準備は終わり、あとはVDC本番だけ。会場には既に、RSAの生徒やテレビ局のスタッフなど、多くの客がいた。
『さてと、俺は観客席に居る幼馴染の所に戻りますか〜』
レオナ「終わったら戻ってこいよ」
『分かってるよ〜』
観客席に移動すると、大人や子供と沢山の人がいる中、やはりずば抜けて身長が高い双子を見つけた。
『ジェイドォフロイドォ、お疲れ様〜』
ジェイド「Aお疲れ様です」
フロイド「会場すげぇね」
『サメちゃん頑張って筋肉使ったんだから』
アズール「貴方、そんなに筋肉ありましたっけ?」
『まぁ腕の筋肉はそんな無いけどね。陸上部、短距離選手たがら』
足の方が自信あるよ、と言って仁王立ちする。
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「Aは昔から足が速いからにゃぁ」
『っ…』
後ろから、俺の大嫌いな気抜けた声が聞こえた。
アズール「貴方は…?」
チェーニャ「俺はアルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ピンカー。皆はチェーニャって呼んでるにゃ」
『何でいるんだよチェーニャ…居たとしても空気読めよ』
チェーニャ「俺猫だから分からにゃい」
『サメでも空気読めるのに?』
チェーニャ「まぁそんな事はどうでもいいにゃ」
フロイド「Aあのピンクの耳生えたやつ誰?コバンザメちゃん達のとこの寮生?」
『アイツはRSA生だよ』
チェーニャ「Aが言ってた幼馴染はそいつらにゃ?」
『そうですが何か』
チェーニャ「なるほどね…」
気難しそうな顔をするチェーニャ。口元はずっと笑ったままだけど、何それこっわ。
チェーニャ「あ、そう言えば…Aに会いたいって人魚がいるにゃ」
『俺に用のある人魚…?』
ジェイド「他校に喧嘩でも仕掛けたんですか?」
『そんなフロイドみたいな…おっと口が滑った』
フロイド「締めるよ?」
チェーニャ「アルエ〜、お前が探してたサメの人魚ここにおるよ〜」
…アルエ?アルエって…
「ちょ、チェーニャさん!!勝手に行かないでください!
…って、あ、貴方、もしかして…?」
『い、いやいやいや…まさか、ね…?』
____目の前の人間は、夢の中で見たあの赤髪の人魚にめちゃくちゃ似ていた、
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