【d!】貴方と幸せになりたくて (ページ41)

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ゾム
「改めて聞くわ…お前、どこでそんな狂った？」

ショッピ
「元々…って言っても嘘か…
まぁ…せやなぁ…

あぁ、この人について行こうって決めたのは
彼女が貴方の死を拒んだ時からです」

……あの時に、俺は
あぁこの人は『悪魔』と呼ばれたこの人は
本当に、存在するのだと知った

優しくて優しくて綺麗な彼女が
頭がおかしくなりそうな人生を歩んできて
そう決めたものを見守ろうと決めたから

だから、狂っているように見えたって
ゾムさんの邪魔になるとしたって

俺はアヤさんにとって都合の良い存在で居ようと思ったから

ゾムさんから逃すことだって厭わない

逆に彼との関係性に悩んでいてどうにかしたいと思っている様子があったから
チーノをうまく使って、取り寄せたチケットを渡したりする

その先がどうなるかは分からない
ただ、そうしたいという意思に俺は従っている

恋でも愛でもない
これは彼女にバレてはいけない背徳の崇敬

ショッピ
「あぁ、ゾムさん」

ゾム
「あ？」

ショッピ
「おめでとうございます」

ギリ、と歯が音を立てたのが聞こえた

ゾム
「口には気を付けろよお前」

ショッピ
「…末永く、アヤさんのことお願いしますね
幸せであるならそれでええんやから」

仕組みもわからない永久的な輪廻転生
明らかに俺たちだけが囚われているソレの中で渦巻いて溜まりに溜まった泥濘の中で
ずっと見ている禍根が、消え去るかどうかも分からない

ただ…彼女を本気で愛し続けている人が
こんなにも幸せそうにしているのだし、彼女が彼を愛して幸せそうにしているのだから
俺は彼女がゾムさんを不要と言うまでは

その影の中に溶けて待つ

ショッピ
「俺のこと、邪魔者やと思わないでくださいよ」

ゾム
「お前難しいよな
此処まできたら次…アヤが苦しめられてる存在を殺すことも躊躇しないような殺人鬼にでもなるやろ」

例えなくたって、頷いた

ショッピ
「当たり前やないですか
アヤさんが消したいって言うんなら」

自分の中の最高レベルの笑顔を貼り付ければ
嫌そうな顔をしたゾムさんがその場を去っていく

さて…暫くは友人やから…暇そうかな

fin...?