【d!】貴方と幸せになりたくて (ページ4)

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チーノ
「普通に不審者やん…」

「そうなの…」

今日の卵焼き美味しくできてるな…
なんて現実逃避にも似たことを考えながら頷いて
どうしたものかと頭を悩ませる

チーノ
「普通に断ってええんちゃう…？」

ショッピ
「そういうのって場合によっては上級生からリンチくらうからな」

「なんでそう怖いこと…」

けど実際、何が起こるか分からない

…それこそ夢の話なんて此方の考えすぎだったなら安心だけど
こんな偶然があるのかって思ってしまうし…
逆にそれ故にあの夢が再来しない為にも…離れるべきじゃないかと心底思う

ショッピ
「あぁ、なら恋人の役でもしよか？」

…まさかショッピからそんな提案が来るとは思ってなかった
面倒ごとは極力避けて楽しい事に全振りしているような男だと勝手ながら思っていたから…

「いいの？」

ショッピ
「アヤが後悔しないんなら」

「それは全然…」

寧ろ離してもらえるなら嬉しい限りだ
それを伝えるとショッピは頷いて、じゃあするかと笑った

チーノくんは珍しいなと笑ってパンを頬張っていた

チーノ
「んぁそういや、連絡先交換しよーや
どうなったか教えて」

「あぁ、いいよ」

連絡先を交換して、あとは普通にお昼ご飯タイム
特に何かそれ以上特別なことを話すわけでもなく…
あぁ、強いて言うならば
新年生ならではの高校に来てみてって話と担任の話とかだろうか

校舎内の探索もしてみようって話をしたくらい
本当に、それだけ

そうして放課後
鳥井さんは、やはり教室へと現れた

鳥井
「アヤ…！」

貴方、部活はないの
というか当たり前のように来るけど…大丈夫なの？

そう思いながら、その現れた姿にどうしようかと悩んでいると
無遠慮に教室へ入ってきた彼は
私の目の前に片膝をついて…私の右手へと触れた

鳥井
「一緒に帰ろ…ちゃんと話がしたいんよ…
ほら、多分…いきなりあんなん言われてビックリしてるやろ」

いやそりゃあビックリしたけども
なんで彼はこんなにしおらしくなっているのだろうか
一番最初の怖いもの無しみたいな図々しさはどこに行ったの

エメラルドグリーンに、射抜かれる