【d!】貴方と幸せになりたくて (ページ30)

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暑い、暑い夏がやってきた
茹だるような猛暑日が長く続く毎日が

ショッピ
「アヤ」

「……はい」

ショッピ
「やっぱそうなってた」

ゾムは大体登下校と昼休みに来る
時々普通に休み時間にも来るけど…
それが理由か、ショッピは学年自体は同じだから近いこともあってか
休み時間によく来てくれる

「ん"…」

ショッピ
「暑いよな、最近」

「…暑い」

困ったことに、私は体温調節が苦手なのか
というか体温調節の機能が狂いがちと言うべきなのか
私は熱中症になりやすい傾向があった

ショッピがちょっと心配性なのはこれも理由だと思っている

中学だけでも二度目の前で
体調不良に潰れた事がある記憶がある…

……申し訳ないことに

「そういえば…ショッピご飯食べてる？」

ショッピ
「お前に心配されるほどじゃないから」

「…そう言われると癪」

ゾムが嫌がるから出来ませんと伝えたら
寧ろ今までの感謝をされて了承を得たものの
ショッピは食事に無頓着なところがあることもあって
そこそこ心配といえば心配に思っていた
大丈夫ならいいけど…

ショッピ
「今はお前の心配したら？
また倒れて…次はゾムさんに心配かけるかもだから」

「…うん……」

頭がわしゃわしゃと撫でられた
その時、

女子A
「…あれ、アヤさんって鳥井先輩と付き合ってなかった？」

女子B
「あの二人中学の時からあんな感じだよ
仲良いっていうか夫婦みあるから…」

女子A
「あっ、そうなんだ？
へー…てかアヤさん藤崎くんといる時の方が楽しそうだし距離近い感じするなぁ…
鳥井先輩は無理矢理だったっぽいし弱み握られてんのかな…」

女子B
「何処の少女漫画？
でも私も思うなぁ…多分鳥井先輩とより藤崎くんとの方がきっと幸せなんじゃないかなぁって」

多分何気ない会話だったんだろう
だけどそれは存外当事者達に筒抜けな音量で…
少し言葉を失った

ショッピ
「…気になるんなら俺距離取るけど」

「ううん、大丈夫…ありがと」

ショッピ
「んじゃええか…
体気をつけてな」

…母親みたいって言ったら、怒るかな…