【d!】貴方と幸せになりたくて (ページ11)

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「………難しいよ…色々考えてるけど」

チーノ
「あーやっぱりそういうもんなんや」

ショッピ
「まぁ自分が傷付くことしなけりゃええわ」

わしゃわしゃと頭が撫でられて
一緒になってチーノくんの手も頭を撫でくりまわす

「ちょっと…！」

ショッピ
「っふふ、ぐっしゃぐしゃや」

「もー…」

チーノ
「美人なったんやない？」

「はぁ〜？？」

なんだとお前、と軽口を叩けば彼らは笑い
ショッピの手が優しく髪を整えてくれる

最初からやるなよとは思うけど

だが不意に、背後から腕がのびてきて

キツく、キツく抱きしめられた

「へ…」

ショッピ
「あ」

チーノ
「…あー…」

真上を見れば、そこにはギリギリと歯を食いしばり
まるで威嚇するかのようにショッピとチーノくんを睨みつけているゾムさんがいた
私を二人から守るかの様に抱きしめる彼は
宛ら獣と称せる様な殺気立ち方をしていて…

あぁそっか、ショッピはあの時喧嘩売って………

……待って
私、ショッピのあの発言の誤解を解いてない気がする

「ゾムさん…っ、」

ゾム
「ダメって、俺言ったやんな」

抱きしめる力が更に強くなる
お昼休みに入ったばかりだから
ご飯を食べている人が多くて、この辺の人の数が少ないのが唯一の救いだろうか

彼の腕を掴んで、離してもらおうとするも
彼は一向に腕の力を緩める様子はなく…

チーノ
「ごめんなさぁーい…」

そろ…っと一歩下がるチーノくんとは別に
ショッピはジッ…とゾムさんを見ていて

まるで猫の喧嘩
目を逸らした方が負け

ショッピ
「先輩、アヤのこと脅したんですか？」

ゾム
「あ"？」

ショッピ
「最近構ってもらえないからなんでやろなぁ思って
聞いたら先輩とこずっと居るって話で

あーあ…怯えてるんで離してあげてくれません？」

ふと、ゾムさんの視線が此方に向いて
思わず目を逸らした

ゾム
「アヤのなんやねんお前」

ショッピ
「さぁ…なんやと思います？」

ゾムさんが明らかに苛立ったのがわかった

待って、そんな煽らないで…
ショッピと目線が合って…ショッピが小さく笑った
…あれ意地悪な時の…

ショッピ
「間男にゃ分からんか」