夢と後悔 ページ44
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私は、夢を見た
とても懐かしい、懐かしい記憶の夢を
『A、そこで何をしてるんです？』
『あ、松陽』
私は、道端に咲いている花を眺めていた
『おや、可愛らしい花ですね』
『……うん』
しゃがみこんでそれを見つめていた私の隣に同じようしゃがみこんで松陽は一緒にその小さな花を見つめた
『Aは花が好きですか？』
『……んー……いや別に好きってわけではないけど…
なんかこの花は綺麗だなーって思って』
道端で、きっと誰にも見向きもされずただぽつんと咲く小さなその花
『……きっとこの花は誰にも気づかれないんだろうね。
こうやって、頑張って咲いててもさ』
『そうですかねぇ』
『？』
『だって、私やAには、ちゃーんと気づかれたじゃないですか』
私は、ポカンとした
『その人にとって、どんな花が美しいかは違います』
『え？』
『商売の為に丁寧に綺麗に育てられた花を美しいと思う人もいれば、桜や梅のような花を美しいと思う人もいます』
『……それは、まぁ、うん。いるよね』
『でもきっと貴女はこの道端にひっそりと咲き誇る小さな花を美しいと思ったんですね』
にっこりと笑いかけられてそう言われたが、私はそうなのか自分ではわからなくて黙ってしまう
『…………こんな野花が、綺麗って思うのは、変なのかな』
『まさか。どこも変なんかじゃないですよ？』
『でも塾の女の子たちって、こういう花よりも売ってる花とかそれこそ松陽の言った桜とかの方が好きじゃん』
『まぁ確かにそうかもしれないですが、別にこの花を美しいと思うことは変なんかじゃありませんよ。
私は自信を持って言い切ります！』
『……なにそれ』
変に力んで言った松陽に思わずクスリと笑う
『確かに売ってる花は売られる為に美しく育てられるからこそ、美しいのは当然。
桜や梅も大きな木に支えられたくさんの花を咲かす。
でも、私はそんな花たちよりもこのような野花が好きですよ？』
『……なんで？』
『この小さき花は、種としてどこかから飛んで来てここにたどり着き、天の恵みを糧としてこうして育ったんです。
こんな小さな花ならば誰かに踏まれても気づかれないでしょう』
『………………』
『風に吹かれ、雨に打たれ、もしかしたら雪にだって埋もれてしまったかもしれない。
それでもこの花はこうして立派な花を咲かせています』
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桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年9月30日 2時) (
レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 無礼物さん» コメントありがとうございます！夢主好きって言っていただけて嬉しいです！！これからも愛読よろしくお願いします！ (2019年9月11日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
無礼物(プロフ) - めっちゃ面白いです笑いきなり真面目スイッチ入る夢主ちゃん大好きです！かっこよくて好きです！応援してます！ (2019年9月10日 19時) (レス) id: f2bca18ad3 (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます！そしていつもありがとうございます！どうぞこれからも愛読よろしくお願いします！ (2019年9月4日 1時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます!!楽しみにしてます！更新頑張ってください！応援してます! (2019年8月27日 16時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2019年8月26日 19時
