検索窓
今日:17 hit、昨日:55 hit、合計:348,906 hit

+++++ ページ40

.



「なぜ、止める?リクオ……」




力など残っていない牛鬼はガランと折れた刀の柄を落とした




「私には……謀反を企てた責任を負う義務があるのだ…
なぜ死なせてくれぬ…
牛頭や馬頭にも合わす顔がないではないか…」

「おめーの気持ちは痛てぇ程わかったぜ。
オレがふぬけだとオレを殺して自分(てめぇ)も死に、認めたら認めたでそれでも死を選ぶたぁらしい心意気だぜ牛鬼」




スクリと立ち上がったリクオは笑った




「だが死ぬこたぁねぇよ。こんなことで………なぁ?」




謀反を起こし、殺そうとしたのにもかは変わらずそれを"こんなこと"という言葉で片付けたリクオに牛鬼も驚きが隠せなかった
当然黒羽丸達とてそんなことできないと訴えるも、リクオはケロリとお前らが言わなきゃ済む話だと言い放つ
黒羽丸たちも黒羽丸達でまた別な意味で唖然としている




「牛鬼…さっきの"答え"
人間のことは…人間ん時のオレにきけよ。
気に入らなきゃそん時斬りゃーいい。
その後………勝手に果てろ」




刀を収めたリクオは私を見ると、相変わらずな笑みを見せた




「手ぇ出さねぇでくれてありがとよ、姉貴」

「喧嘩に横槍入れるほど無粋じゃないさ」

「姉貴のそういう所、好きだぜ」




リクオは私を見てまた笑うと、そのまま倒れ込み気を失った




「リクオ様!!」

「黒羽丸はこの屋敷で手当の準備してこい。
トサカ丸は怪我人運べ」

「「は、はっ!」」




指示に従い飛んでいく二人
私は牛鬼の元へ行き、目の前に座り込む




「……A……」

「随分と無様な姿だな、牛鬼」

「…………」

「お前の確かめたかったものは、確かめられた?」

「…あぁ…リクオには、力も、意志も、ちゃんとあった」




そりゃ、良かった。と私が笑うと牛鬼はゆっくりと倒れていく




「……奴良組の為ならば、我が身を滅ぼしてでも…か」




私の口元は、ゆるりと弧を描く




「酔狂な奴だね、牛鬼」




でも、そういうやつは、私は大好きだ









(A様!手当に必要な準備が整いました!)

(そんじゃとりあえず傷酷そうな牛鬼からかな)

(はっ、まずは牛鬼を運びましょう)

(んだね、運んで黒羽丸)

(はい)

(A様、俺はなにを……)

(そこで全力で呼吸してて)

(はっ…………は?)

奴良組に必要な人→←+++++



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (164 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年9月30日 2時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 無礼物さん» コメントありがとうございます!夢主好きって言っていただけて嬉しいです!!これからも愛読よろしくお願いします! (2019年9月11日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
無礼物(プロフ) - めっちゃ面白いです笑いきなり真面目スイッチ入る夢主ちゃん大好きです!かっこよくて好きです!応援してます! (2019年9月10日 19時) (レス) id: f2bca18ad3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます!そしていつもありがとうございます!どうぞこれからも愛読よろしくお願いします! (2019年9月4日 1時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます!!楽しみにしてます!更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月27日 16時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年8月26日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。