傀儡師133人 ページ43
─
「ん………………」
穏やかに射す朝陽でゆっくりと意識が呼び起こされる。
彼女の艶やかな髪をサラサラと掬っては指の隙間から落とす事を繰り返していると、その主が微かに腕の中で身じろいだ。
「ん……遙治…………？」
「目覚めましたか？」
「……あんま、記憶ない。何で同じベッドで寝てんだっけ」
「貴女からきたんですからね、」
カシンと、伸ばされていた手首に鎖を嵌める。
「え？」
冷ややかな感触に気づいたのか顔を起こす。
「え…………何コレ」
朝陽を受けて煌めくゴールドのチェーンを見て唖然とした顔で聞いてきた。
「一日遅れましたけど、プレゼントです。
誕生日おめでとう」
「………………祝わなくて良いよ、」
背中を向けられるが、小さく嗚咽の音。
やはりそれが、重石となっているのだ。
「薫さん」
強めに肩を掴んで体を反転させた。
「……ッ、やめ……！」
「過去を、切り捨てろとは言いません。」
「！」
強引に頭を胸板に押しつけて一方的に話す。
「その苦しみも、今の貴女を築いてきた一部です。
忘れなければいけないことはない。
只、私は。
…………貴女が産まれてきてくれて、
私と出逢ってくれて、良かった。」
復讐に生きて、外道の道を歩んできた私が人並みに誰かを愛することが出来た。
身を寄せ合うことが出来た。
……例えそれが束の間だとしても。
浮かぶ思考を掻き消すように、囁いた。
「愛してる、薫」
『『
幸せだった。
もう、コイツ以外と寄り添うことなんて考えられなかった。
.
心苦しかった。
直に、彼女を去らなければいけない事が。
.
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます！続編もよろしくお願いします、頑張ります！！ (2019年8月1日 15時) (
レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか！？ わーい(ﾉ≧▽≦)ﾉ そう言っていただけると嬉しいです！ 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー！！！ (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです！めっちゃキュンキュンしました！ (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽｀*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます！ (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2019年5月1日 8時
