雪110片 ページ19
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しかしながらそれはまだ傷が完全に癒えてない私の右腕を慮って止めておく。
飽くまで言う、右腕のためだ。
スタスタと向かいの椅子に横向きに座っていた彼の正面まで行き襟をひっつかむ。
「……何っっで人の生理日把握してんだコラ」
確かに三日ほど前に終わったが。
「夜中にゴロゴロ転がって時々壁に当たってることが、月一であったでしょう。
薄い壁一枚で背中越しに寝てるんですから挙動が概ね予想できるんですよ。」
マジか。
「……聞き耳立ててた訳でもなく?」
「足音くらいなら」
……マジか。
…………というか目下の疑問はそこでなくて。
「『そういうこと』って……」
どんなものかと問うほど無知で純粋でもない。
先の言葉が出ないまま目を泳がせていると、突如彼が抱きしめてきた。
「え、ま……」
声もキスに遮られる。
相変わらず慣れない。
それよりまず慣れる気がしない。
「…………!」
しかも話す途中で開いてた口に舌が滑り込み口内を貪られる。
この野郎入れてる舌思いっきり噛んでやろうか
後頭部に回されていた手が消え、解放された。
「これ以上をしたいと言えば、解りますか?」
熱すぎる顔を精一杯隠して半ばやけくそに怒鳴った。
「〜〜〜〜〜あーっクソ!手加減しろよこっちは未経験なんだから!!」
「…………そうなんですか」
「ちょっと待て何だそのニヤニヤ」
あー…………。
今から夜が不安で仕方なくなってきた。
「てか何でいきなりそういう話切り出そうと思い立った?本読んでたよな?」
「官能小説に近いものを読んでいたもので」
「昼間っからなんつーもん読んでんだ」
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます!続編もよろしくお願いします、頑張ります!! (2019年8月1日 15時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか!? わーい(ノ≧▽≦)ノ そう言っていただけると嬉しいです! 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー!!! (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです!めっちゃキュンキュンしました! (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽`*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます! (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:camellia | 作成日時:2019年5月1日 8時