雪121片 ページ30
─
「……無事で何よりです。ご飯にしますよ」
「…………え?」
あれ、何もお叱り無し?
何か鬼畜な条件出してくるかと思ってた。
呆気にとられていると、台所に向かいかけた遙治がよいしょっと保育園児みたいに私の脇に腕を差し込んで持ち上げて立たせた。
そのまんま、軽く抱きしめられる。
しょっちゅうコイツが触ってくるので、もうこんぐらいでは動揺しない。慣れって怖い。
椅子に座り遙治が温め直して持ってきてくれたチャーハンを噛みしめる。
昨日は昼も食い損ねてたから久しぶりの飯だ。
「……今日と明日の予定をお聞きしても?」
「ん、っと……今日はオフ。何もない。
明日は午後から図書館。前に臨時で入った人代わってくれるみたいでさ」
「…………へえ」
「?」
この時。
意味ありげな奴の笑みに気づけなかったのが唯一にして最大の敗因だったことを、この時の私は微々たりとも知らない。
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます!続編もよろしくお願いします、頑張ります!! (2019年8月1日 15時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか!? わーい(ノ≧▽≦)ノ そう言っていただけると嬉しいです! 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー!!! (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです!めっちゃキュンキュンしました! (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽`*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます! (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:camellia | 作成日時:2019年5月1日 8時