傀儡師36人 ページ37
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かなり敷地面積の広い霊園は、ピラミッドの頂点を切り取ったような成り方をしており、その半分よりも上の方から一人で下りてきた。
来たときは足早に通りすぎた寂れた店は、よく見るとうどん屋らしい。
寒空の下に立ち尽くしているのもとてもではないが耐えられないので、店内に入る。
引き戸を開けようとした。
ガタッ。と音を立てて戸は途中で止まる。
「…………」
再度、手に力を込めて引いた。
ガツッ。
「……………………」
「おお、悪りいなお客さん。これコツがいるんだよ」
唐突に後ろから声がし、直後に戸が何の抵抗もなく横に滑った。
首を後ろに回すと、この寒いのに白い服一枚の大柄な坊主頭の男性がいた。
彼に促され、店内に入る。
「お客さん。あんたもしかして、薫ちゃんの連れかい?」
席に着くなり聞かれた。
「ええ、そうですが……何故?」
「今までここで10年店やってきてても、この時期に来るのはあの子くらいだからな。
去年と一昨年は、6人で来てたよ」
ほら、そこの写真。と厨房から示された先を辿ると、コルクボードで留められた無数の写真の一番上に、彼女らの写真があった。
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camellia(プロフ) - すぃさん» 読んでくださりありがとうございます! はーい行ってらっしゃいませ!! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
すぃ - camelliaさん» 続編行って来ます! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 045c20b509 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - まるさん» 申し訳ありません、修正の際に誤って立ててしまっていました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年1月2日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方のない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2019年1月2日 21時) (レス) id: cec6dd7646 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:camellia | 作成日時:2018年7月11日 20時