傀儡師32人 ページ33
─
「なー遠山。明日さ、良かったらちょっと付き合わね?」
「…………因みにどちらへ?」
「んーっと、昔の友達に会いに?」
何故疑問形。そこで。
答えを返さないのを困惑しているととったのか、彼女がつけ加える。
「大丈夫。口固いし、私の言うことは絶対に守る奴だから。一人で行くしな」
…………彼女は私の存在を周囲には明かしていないそうだ。
数日前、日用品を買いに付き添われた際にも眼鏡と帽子を渡された。
そういう変な点で物分かりが良い人物に拾われたのは幸いだと思う。
彼女が自身の過去を隠しておきたいのと同じくらいの程度で私の境遇を捉えられてそうだ。
事実はもっと桁違いなのだが。
目の前で新聞片手に珈琲啜ってる男が指名手配の連続殺人鬼だなんて、誰が思うだろうか。
………彼女に完全に心を許した訳ではない。
けど。
「……この珈琲、美味しいですね」
「だろ! 私も結構好みの味なんだよ〜」
今この一時だけは、何もかも忘れて、楽しんでいたいと思う自分がいた。
.
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
camellia(プロフ) - すぃさん» 読んでくださりありがとうございます! はーい行ってらっしゃいませ!! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
すぃ - camelliaさん» 続編行って来ます! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 045c20b509 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - まるさん» 申し訳ありません、修正の際に誤って立ててしまっていました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年1月2日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方のない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2019年1月2日 21時) (レス) id: cec6dd7646 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:camellia | 作成日時:2018年7月11日 20時