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それに気づくと同時に、止まったはずの涙がまた溢れてきた。恥ずかしげもなく、嗚咽をこぼしながら泣きじゃくる。今度は自己嫌悪からではなく、単なる嬉しさと少しばかりの罪悪感からであった。
セイバーは椅子に座る藤丸に合わせて腰を下ろした。彼女の端正な顔が藤丸の目に映る。
「どうか、泣かないで」
セイバーの手は藤丸の頬へと触れる。藤丸を気遣って、鎧を外したその手は英霊だというのに暖かい。
「マスター、リツカ。私は貴方を信じています。貴方がどんなに自身に嫌悪感を抱いていても、貴方がどんなに自己肯定感が低くあろうとも、私は貴方の剣として貴方を守る。これはその令呪によって決められたものではなく、私個人の意思です。……貴方もそうでしょう、ギルガメッシュ」
藤丸を映していたその翡翠の瞳は英雄王へと向けられる。彼は腕を組み直して、じっとりと藤丸へと目を向けた。
「フン、やはり言わねばわからぬか？雑種めが。…貴様は己では我らと釣り合わないとでも思っているのであろう？そうとも、貴様ごときでは我はもちろんそこの騎士王にも遠く及ばんだろうよ。だが…」
英雄王はセイバーの隣に腰を下ろす。それには特に意味もなく、ただ単に目線を合わせるという意思のみ感じられた。
「貴様に仕えぬというわけではない。ああいや、この我が雑種に仕えるなど有り得ぬのだが……むむ、そうさな、貴様を我が臣下とする。それで我の言わんとすることはわかるな？」
英雄王の言葉に藤丸は頷く。それはつまり、セイバーも英雄王も藤丸のサーヴァントであることに異議がないということ。素直に嬉しかった。
「王様って、ツンデレですよね」
「ふふ、確かに。彼は素直ではない。きちんと言葉にすればいいものを」
「おい、不敬だぞ。それとセイバー、貴様だってそのツンデレとやらであろう？毎度毎度照れよってまったく愛いやつめ」
「(否定はしないんだ…)王様ポジティブだなぁ」
「同感です。それには困ったものですよまったく」
「こらこら、気持ちはわかるがそう褒めるでない！フフ、照れるであろう！」
「ほら」
「なるほど…」
いつの間にか涙は引っ込んでいた。先程までの暗い気持ちは消え失せたようだ。
セイバーも英雄王もそれに気づいたようで、英雄王はともかくセイバーは柔らかな笑みを藤丸に向けた。
「…よかった、もう涙は出てないようですね」
「うん。心配させてごめんね」
藤丸もまた、セイバーに向けて微笑んだ。
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ウルクの民はここにいます…(プロフ) - ひでをさん» 閉じよ閉じよ閉じよ閉じよ閉じよのとこで「あっこれすんげぇ文字数ヤバいやつやん…てか文章地味に詰められてる説浮上なり…コメントしてやろwえっへっへっへwwww(P丸様のオオカミくん風ボイス)」って考えてましたもんww毎回お疲れ様であちょっと待ってコメの文字数やば (2019年10月16日 3時) (
レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
ひでを(プロフ) - ウルクの民はここにいます…さん» そうなんですよね…おかげでファラオのセリフを何個か消す羽目になりました(ゲス顔) まあファラオのスキル詠唱もくっそ長いし許されると思ってます！(クソデカボイス) (2019年10月16日 1時) (レス) id: 25d8ca0b7e (このIDを非表示/違反報告)
ウルクの民はここにいます…(プロフ) - 今回の38話目、大分文字数やばかったんとちゃいます？( ^ω^ ) (2019年10月15日 22時) (レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
ウルクの民はここにいます…(プロフ) - ひでをさん» キャストオフ、ダメ絶対(名前変えました梶井さんが好きな岩野泡鳴ですどうも) (2019年10月5日 2時) (レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
ひでを(プロフ) - 梶井さんが好きな岩野泡鳴さん» 初めまして〜！ありがとうございます！ 私もギル推しです笑 欲に素直な人間なのでいっぱい出しちゃいます…AUO… (2019年10月5日 0時) (レス) id: 25d8ca0b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひでを | 作者ホームページ：
作成日時：2019年8月24日 3時
