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「あー！サクラちゃん、まっじ可愛いっ！今日も天使だったわぁ」
「……それは良かったね」
「聞いてぇ！ 今日は俺が落としたペンを拾ってくれてさぁ、そん時に”いつもご贔屓にしてくれてありがとうございます”だって！ もうその笑顔で一日頑張れたね」
通い慣れた大衆居酒屋で、目の前の男佐久間大介は浮かれきってる。
ジョッキの中のビールはもう半分以下になっていて、「おかわりする？」とメニューを見ながら聞けば「するー！」と上機嫌にビールを飲み干した。
「お酒強くないんだから、ゆっくり飲みなよ」
「だいじょーぶ！気分良いから！」
気分良いからって飲んで、いつもフラフラになってるのはどこのどいつだ。
はあ、と呆れつつ「ビールおかわりで」と手を上げた。
「いやさ、ほんとに可愛いんだって。俺の好みドンピシャで、」
「あれでしょ、アニメの女の子に似てるんだっけ？」
「うん、そう！ ああ、ほんとかわいー」
赤く染めた頬に両手を添えてムニっと持ち上げ、デレてる顔をさらに崩してる２９歳食品会社営業マン兼アニメオタクの佐久間と私は高校時代の同級生だ。
つまり私も２９歳で、佐久間と同じ会社の総務に居る独身女。
そしてもう一人、「うわー、お前ブッサイクだな」と御手洗から戻ってきて、はにゃはにゃしてる佐久間を見て笑うのは渡辺翔太。
同じ２９歳で、マーケティング部所属。
私たち三人は同期で、部署は違うけど気が合うから時々こうして仕事終わりに飲みに来ている。
「渡辺くんも何か頼む？」
彼のジョッキも空になってて、隣に座りながら私が開いてるメニューを覗き込む。
ふわり、と空気に乗って爽やかな香りがした。
「ん、じゃあハイボール。あとモツ煮」
「はいはーい。あのぉ、注文いいですかー」
近くを通った店員さんを呼び止める。
「佐久間お前ほんとそれやめろ。だらしねぇ顔」
「なぁんでよぉ、こんなイケメンいねぇぞ！」
「鏡見てみろ。んな顔見せてたら、俺なら絶対惚れねぇわ」
えっと、ハイボールとモツ煮。
私は冷やしトマトとだし巻き玉子にしよ。
「翔太じゃねぇもん。サクラちゃんだもん！べぇぇっ」
「おまっ……まぁ、いいわ。あ、枝豆も追加で」
「はい。以上で宜しいですか？」
「はい、お願いします」
「少々お待ちください！」と、メモ用紙をビリッと破って店員さんは下がった。
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ゆきんこ(プロフ) - クリボーさん» 初めてのコメントありがとうございます！嬉しいです！とことん切ないお話が読みたいって思いで作ってるので切なくなってもらえてよし！という気持ちがあります(すみません)これから暫く💗さんsideなのですが、そちらも楽しんでもらえるように頑張ります！ (2022年1月26日 13時) (
レス) id: 98af39605d (このIDを非表示/違反報告)
クリボー - 主人公ちゃんの切ない気持ちに思わず涙が出てしまいそうになりこれはコメントせずにはいられない！と思い初めてコメントさせてもらいました😆毎日更新を心待ちにしながら読み返しております☺️大変だとは思いますがこれからも頑張って下さい！！ (2022年1月25日 22時) (レス) id: bc588715c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ななぽんさん» コメントありがとうございます！ うわっ！叫ばせてしまいました（笑）(内心はガッツポーズしております) ありがとうございます！頑張ります😆 (2022年1月25日 21時) (レス) id: 98af39605d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます😊 ☆いっぱい押してほしいです☺️一度しかないって悲しい！でもそのお気持ちだけでも受け取っておきますね！ (2022年1月25日 21時) (レス) id: 98af39605d (このIDを非表示/違反報告)
ななぽん(プロフ) - わたなべええええええええ！！！！な展開最高です。面白すぎて毎日心待ちにしています！ (2022年1月25日 20時) (レス) @page42 id: 9658e76aab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年12月8日 23時
