ゼフィランサスに愛を捧ぐ (ページ10)

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Ⅸ ページ10

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side HIROOMI TOSAKA

落ち着けるわけがない
ふと目の前を見ると

不安そうな
心配そうな

そんな顔をした岩ちゃん

大事な末っ子に酷いことをした後悔
誰も何も説明してくれない不安

後ろから肩に手を置かれて振り返ると
そこには俺と同じように不安そうな顔をした隆二

でも、そんな隆二は俺に向けて

隆｢臣、落ち着こう｣

そういった

隆二の声で
不安は拭えないものの
少し落ち着いた俺向けてHIROさんはこう言った

HR｢登坂、ごめんな。｣
臣｢…｣

HIROさんのごめんなの意味が分からない

首をかしげていると
少しだけ困ったように微笑んだHIROさんは
俺らに向けてこう言った

HR｢隆二は直己とほかの3人と先に車乗って病院向かってもらっていいか？｣
隆｢え？…臣は…｣
HR｢登坂にはちょっと話したいことあるから後で直人と向かう｣
隆｢わかりました｣

理由がわからなくたって
HIROさんの言葉に従わない訳がなく

隆二は
静かすぎる健二郎君と
不安を隠しきれないエリーと
今にも泣きそうな岩ちゃんと

そして

たったひとり、落ち着きを保つ直己と共に
駐車場へと向かった

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