ゼフィランサスに愛を捧ぐ (ページ4)

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side HIROOMI TOSAKA

人｢北海道初日！｣
全｢おーっ｣

直人さんの気合い入れにいつもより力が入る

人｢不慮の事故によって、予定してた日よりも遅くなってしまった訳ですが、pkczの皆さん、スタッフの方、誰一人掛けることなく戻ってくることが出来ました！えー、待たせてしまっ、、、、｣

直人さんの言葉を聞きながら思い出すのは
事故の知らせを受けた当時のこと

無事を聞くまでは怖くて身体が震えていたあの時

当たり前に、振替公演になると思った
でも、俺の予想に反して、話し合いは長引いた

『ファンが待ってるのはpkczじゃなくて三代目だ』
『ここからの公演は、pkcz無しで行くしかない』

隆『でも！pkczの皆さんも含めて、ツアーメンバーなんです！』
臣『pkczの皆さんがいないのに、ライブやるなんて俺は考えられないっす』

『考えられないとかじゃねえんだよ、やるしかねえんだ』

全員なんかじゃない
一部のスタッフだ

そんなことは分かっていても

その一部のスタッフに伝わらないpkczの皆さんのかけがえのなさ

一部のスタッフの大切なメンバーに対する安易な考え方

『pkczはメインじゃない。三代目のツアーのおまけなんだよ』

臣『ってめえ！』
人『臣！』

思わず出た手を止めたのは隣に居た直人さんだった

臣『っ、、』

それを言ったスタッフだって本気でそんなことを言ったわけじゃない
そいつだってツアーの事を本気で思って
待っていてくれているファンのことを本気で思って

そうゆう判断を下していることくらい分かってた

HIRO『今回は、中止にしよう』

結局、北海道公演は、中止となった

メンバー全員がpkczがそんな状況の中で公演をすることは不可能だという判断をしたから

その結論が出た時

安堵した顔をしたスタッフもいた
でもその裏で
嫌な顔をしているスタッフが居ることも見逃すことが出来なかった

己『臣、納得してくれたんだ。文句は言えない』
臣『、、、』

その瞬間

信頼していたスタッフを

信じられなくなった

誰一人掛けては行けないと思っていた人達に

心を開くことが怖くなった

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