鷹 17 ページ17
B18 山本
山本「当たってなかったですか？」
若月「いや？あっちの広報さんがキャッチしてた笑」
それは見てた。遠くだけど、今宮さんとキャッチボールをしてた人が、うちのチームの広報さんの方に行ったボールを取りに行ってたのは見てたし、そこからお互い変にペコペコお辞儀し合ってたのを、健矢さんと笑って見てたし。
日常的なのかは分からないけど、そこそこ早い球を取れてたのは凄いなぁ、何て呑気に思ってたけど。
若月「それにしても、身長高かったよ。
多分だけど、お前とそう変わらないんじゃない位」
山本「へぇ、」
若月「それに、目とかキリッとして凛々しかった笑」
山本「…へぇ」
若月「それからー」
山本「健矢さん、特徴はもういいから」
若月「ははっ笑」
山本「て言うか、あの人って社員の方ですよね？
選手とキャッチボールって…」
若月「無理矢理着けられてたけどな笑」
まぁ、今気にした所でアレだけど。
キャッチボールする位だし、仲良いのかな。笑い声とかも時々聞こえてきてたし。それに、避ける訳でもなくキャッチするのって、反射神経と動体視力いいなぁ。何かスポーツでもしてたのかな。
俺とそう変わらないんだったら、やっぱバスケとかバレーとか、そこら辺のスポーツ系とか？まぁでも、バスケとかバレーとかしてなくても、成長期ならそこそこ伸びるか。
若月「どうした？」
山本「…いやっ、何でもないっす」
若月「？…はーん？笑あの人が気になる？」
山本「そうじゃないですって。
ただ、反射神経いいなぁって思って」
若月「あー。話してた徳永さんがときめいてた位だし」
山本「はっ笑」
若月「うーわ、鼻で笑った笑」
向こうの方でわちゃわちゃしてる。あ、追いかけ回された。大変だなぁ、ホークスの広報さん。
追いかけ回された挙句、捕まりはしてたけど、最終的にはお辞儀をして帰って行った。律儀な人だな、態々お辞儀をしてダグアウトに戻って行ってて。
話した事もないし、そこ迄人を見てる訳じゃいけど、あそこ迄仲良さそうな所を見る限り、好かれそうな人なんだろうなって勝手に解釈をする。
若月「甲斐さん呼んで撮ってもらえば？」
山本「もう何度か撮ってもらってますよ笑
それに先発なんで、少しでも練習してたいです」
若月「マジかー」
山本「何ですか？嫌なんですか？」
若月「腹減った。飯行こ飯」
山本「えー笑」
若月「えーじゃなくて。
気付いてる？ドーム来てからずっと投げてるし、
少しは自分を労れ」
山本「仕方ないっすねぇ笑」
若月「おい笑」
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作者名：RIKU
| 作成日時：2023年7月11日 2時
