鷹 16 ページ16
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《 広報B 》
試合の帯同で、何度か足を運んだ事のあるPayPayドーム。ビジターで行われる試合。球団の広報活動において、選手の絡みはそこそこ付き物ではあるのだが…
あちらさんのカメラマン、何か凄い群がられてる…!!
て言うか、埋もれてる??あれ?て言うか、身長余り変わらない??今捕手の嶺井選手と話してるけど、距離感の問題?何だろう、ここから見てる俺の目の錯覚なのか、身長が同じ位に見える。
「今宮さーん、飛ばし過ぎです!」
「わっ、」
「すみません、当たりませんでしたか?」
「大丈夫です!僕も今気付きました、ボール…」
「何処も当たってなくて良かったです。
私、ソフトバンクホークスの広報をしています、
宵宮と申します」
「あっ、あぁ…僕はオリックス・バファローズの広報しています
徳永と申します。宜しくお願い致します」
「こちらこそ、本日から3日間宜しくお願いします」
何とも、育ちが良さそうな人だ…。まぁ、社会人だから、お互いの名前を明かすのも、名刺を渡し合うのも当たり前か。でも、ホークスさんとの試合は、今迄に何度もあるけど、こんな身長が高い広報さんはいたっけ?名刺には、ちゃんと球団のロゴと部署も書かれてるし、偽物って訳でもないと思うけど…。
これだけ身長高い人なら、印象にも残るとは思う筈
徳永「宵宮さんって、いつ頃から広報に?」
「今年です。今年新卒で入社しました」
徳永「あっ、そうなんですね!」
「元々はここのバイト生でした」
徳永「えっ、そうなんですか!?」
「はい。主にグッズ販売をしていました」
あーでも、うちにもいた気がする。部署は違うから、風の噂でしか聞いた事ないけど。でも、そこのバイトから正社員になるのは、よくある事ではあるし…。それよりも、少しでも疑いの目を向けてしまったのは恥ずかしい。
「あっ、徳永さん危ないですっ!」
徳永「えっわっ…!!!」
若月「すみません!怪我ありませんか…!」
「大丈夫です。此方こそすみません、
此処で話し込んでしまい」
若月「いえ、飛ばしてしまったこっちに非があるので笑
と言うより、ナイスキャッチです」
「ありがとうございます」
広報って、本当にこう言う危険性もあるから、歩く場所は気を付けなければならない。そう言う事は、ここに入社してもう何年もなるし、気を付けてはいたつもりだ。
だがしかし、僕は今、心臓が別の意味でドキッとした
目の前に束ねられた綺麗な髪が靡いて、着けていたグローブで綺麗にキャッチした宵宮さん。
#ホークスに転職…??
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作者名:RIKU | 作成日時:2023年7月11日 2時