四次元。37 ページ37
Sh21
和田「すずー、水分」
「あ、ありがとうございます」
和田「バット新調したん?」
「お試し程度で何本かしました」
和田「どう?」
「まぁ、」
和田「ん?笑」
「まぁまぁまぁ、笑」
今のバットに新調した時もこんな感じだったな。煮え切らない感じで。まぁ、まだ慣れてないからなんだろうけど…笑でも練習見てる限りでは良さそうな感じはしてたけど、そこは本人の感触次第だからなんとも言えんしなぁ。だけどすずはすずでストイックが故の拘りみたいなのが強かったりするし。
でもこういう時に何を言っても聞かないのも知ってるから、何も言わないでおこう。
和田「すず」
「んー?」
和田「残ってくれてありがとう」
「まだ現役引退する気ないですよ笑」
和田「まだ現役引退する年齢でもないだろ笑」
「ひひっ笑」
よく親子の様に例えられるけど、確かにすずの年代からしてみれば親子のようにも見られるかもしれない。そして、また新しく入団してきた子達からしてみてもそれは言える事。
だけど、自分が上手く行かない時とか、調子が荒ぶった時でも、いつの間にかすずが隣にいる事が多くて、特に何を話す訳でもないけど、それが何かと気持ちを落ち着かせる安定剤の様な感じで心地がいい。
若鷹のホープで大砲でもあるけど、チームの安定剤の様に存在が大きかったりもする。
板東「A」
「あれ、板ちゃんも出てきた」
板東「監督がバットの調子どうかって」
「使いこなせればいい感じに振れるかも」
和田「それは期待大」
「えー」
和田「すずによって遊ばれる運命が見えてくるわー笑」
「見ないでくださーい」
和田「物理笑」
板東「監督が1回確認すると思うから行こ」
「はーい」
和田「行ってらっしゃい」
「行ってきまーす」
流石ニコイチ。仲良いなぁ…笑
思いっきり背中に乗られて、そこそこ距離があっても聞こえてくる笑い声。兄弟のようにも見えて、仲のいい友達みたいにも見えて、どっちに見えても、何に見えても微笑ましいものには変わらない。
まぁ、すずの笑い声だったり、時々癖なのか覗き込まれるとどうしても笑ってしまう。周りを笑顔にする人だし、太陽だからな、すずって。
又吉「何見てるんですか?」
和田「んー?いや、湧梧とすず見てた」
又吉「入団当初から仲良いっすもんね笑」
和田「な。喧嘩してるのも見た事ないし」
又吉「あれ?喧嘩した事なかったですっけ?」
和田「まだ無かった気がするけど…え、あった?」
(急に乗ったら危ないって!笑)
(んはっ笑)
(笑って誤魔化すな笑)
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作者名:RIKU | 作成日時:2023年11月11日 11時